TV討論の節度とは・・・・!・・・・Copy

昨夜(17日)の「NHK政権交代2年」の中で、あいも変わらず、視聴者の意見をリアルタイムの募集が行われていた。リモコンの「色ボタン」で設問に答えるものだが、メールが可能な設定がされていないと不可能なのだが、それを知らずに送信した方も多かったのではないか・・・番組の後半で、コメントが発せられていた。因みに、私は、この様な馬鹿げた行事には嫌悪を感じる性格なので、もちろん、TVのInternet設定はしていない。

恐らく、コメンテーターの「浜教授」の不機嫌も、こんな阿呆なことを真面目にやるNHKへの諫言だと、私は、理解したが・・・九電の「やらせメール」が、あれだけ喧伝されても、その本質の理解が出来ていないのだな・・・と、私は感じながら視聴した。

勿論、中には、真面目さを感じさせるコメントもあったが、総じて、「馬鹿なことを・・・」を感じさせるものが多かった。ツイッターや、急ぎ書きのメールやファックスで、この様な問題に、多少なりとも考えたコメントを期待するのは、所詮無理であろう。寧ろ、この様な軽率なコメントや、キャスターの、疑わしい番組進行を疑う方が、正常な心情だろうと、私は思う。

私自身は、岡田さんと、石破さんとの、政治家としての資質に大きな格差のあることを感じたし、この程度の人が、「幹事長」でなければならない、民主党の人材不足を思ったことだった。自民党参議院の林氏と石破氏との政治心情の差の少なさを、さすがに自民党だと、聞いていたのだが、民主党の古川氏があまり喋らなかったし、司会も、振らなかったのは、民主党内の、良く言えば「多様性」・・・党内・バラバラの現実を、見事に反映させたものとして観察した。

与野党は「協調」か「対決」か・・・その選択でも、石破氏が「対決」、岡田氏が「協調」、そして浜教授が「対決、そして協調」だった。浜教授の論には、対決を対決として生かしていく「協調」なのだが、岡田氏に理解出来たか、否か・・・私は、後者だと判断した。野田総理の、民主党大会の最後の挨拶に於ける「ノーサイド」も、代表選挙のしこりを残さない・・・の意味では、それなりの説得力があるが、与野党協議の「精神」とされると、それが、議会政治の根幹を浸食するものでしかない・・・野合の様な「大連立」に通じるものだろう。かつて、小沢一郎が試みた、民主党の議員に、政治的手法の勉強・訓練を促すための「大連立」の方が、余程、説得力がある。

メディア、マスコミ・・・を、最も激しく非難したのは、「浜教授」、そして、石破氏だった・・・私も、概ね賛成するものだったが・・・この番組で感じる限り、改まる気遣いはない・・・全く反省の色なし。

その具体的な事例が、「ボタン投票」の結果の評価と、ゲストにコメントを求めるマナーである。ゲストも、「こんなものが何の役に立つのか・・・」等の拒否は出来ないだろうし、それを言ってしまえば、番組を壊してしまう・・・恐らく、番組の終了後に、浜教授等が、怒りを発散させていてくれれば・・・と、願うだけである。

「一発世論」・・・私は、この様な「ボタン投票」の世論調査を呼ぶのだが・・・まず、NHKが率先して、この様な悪習から抜け出すべきである。庶民の「声」を、この様な政治討論に生かしたのなら、裁判員裁判の様に、事前に、討論すべき「論点」を整理して、その点に沿った、視聴者からの「論」を、500字程度の文章として募集し、それを、傾向別に分析し、また、優れた文章を、視聴者に紹介し・・・その「論」に沿った、解説者の解説をし、そして、ゲスト・・・政治家、知識人、学者・・・等・・・との、討論を行うべきであろう。
一行か、二行のツイッターの文章で政治を語る等、そもそもおこがましい・・・・視聴者に対して「不礼である」と、私は思う。
少なくとも、視聴者に媚を売るがごとき番組編成、コンセプト・・・は、百害あって一利なし。一日も早く脱却して欲しい・・・・・!