愛国心・・・の隘路とは・・・

愛国心とは、与太者の逃げ場所である・・・」。筆者の名前は思いださないが、フランスかドイツの碩学のphraseだったと、思う。
カントの宣う様に、国境を接する隣国・・・神が作ったものでも、自然が設定したものでもない・・・「国境」とは、厳密には「地図」の上のみの存在なのである。しかるに、いがみ合う隣国同志は、その妥協点を見いだせなければ永遠に・・・相手が消えるまで・・・とは、国境が消えるまで、威いがみ合わねばならない運命にある。それが、竹島であり、多少強引だが尖閣列島である。
因みに、尖閣列島問題には、日本人のとんでもない勘違いが潜んでいると私は思う。中国が、「油」の出る海底の存在するところ「全て我が領土」と主張している現実である。「一人っ子政策」が、完全に破綻した・・・結果、単純に、中国の人口は増え続ける。江沢民愛国心教育も、「石油」の為に命を捨ててくれる人民の獲得にある。今回の、各地の「愛国demo」も、江沢民による、新たな「文化大革命」と考える方が判りやすい。胡錦濤が、政権を完全に追われる所以でもある。つまり、江沢民が、国民、なかんずく若者を「与太者」化しながら、「愛国・革命運動」を発動したと考えるべきだろう。いずれ彼の姿が消えれば、「愛国」等と云う泡沫は消える・・・。
竹島にしても、李明博が、大統領・退役後の、我が身の保全の為の「愛国」標榜のmannerでしかない。経済成長が永久に続かないものであることは、日本が自らその手本をしめしているのである。日本の家電の成長が止まった様に、韓国のサムスンが永久に成長を続けられるわけがない。特に、単品販売の貿易では、ほどほどの所に収まる方策は、他国・とりわけ近隣との軋轢を回避することである。李明博胡錦濤も馬鹿ではない・・・ただ、少しだけ添加した辛味が、存外に効きすぎた・・・との反省がうまれているものと、私は思う。勿論、彼等の矛先が消えるものではない。しかし、政府も、与党も野党も冷静であったことは、いろいろ批判はあっても、信頼するに足る政府であり、与党であり、野党である・・・と、今回の一連の出来事を、私なりに総括したいと思う。

韓流ドラマの人気は衰え見せない・・・特に時代劇。私も妻も、韓国の歴史を、このdramaを通じて学んでいる。色々な参考書・資料と照合しながら楽しむ日々である。隣国の歴史の幾ばくかを知り、己の歴史を知る・・・「愛国心」とは、その共有のことではないか・思うことである。