国際緊急救助隊のこと・・・・

今朝の”みのもんた”でこの話題を取り上げていた。今回ニュージランドの地震でも、遺憾なくその実力を発揮している様子がnewsに流れるが、日頃からの準備が十分に行われていることを、映像を通して実感した。更に、世界の四か所に拠点があることにも驚きだった。私達の税金が、こんなにも活用されている・・・少なくとも、私が41年間働き、税金を納めて来た・・・その成果であると思えば、誇らしくもある。反面で、「減税」を武器に、県知事選、市長選に勝利し、あたかも大戦果の如く喜ぶ卑しさが悲しい。

私は、海外の刑事ドラマ、捜査官ドラマが好きで、現在も、CSI−N、SCI−M、クリミナルマインド、コールド・ケース等を楽しんでいるが、ドラマに登場する人物・・・刑事、捜査官・・・の殆どが男女を問わず独身、そして、訳あり人生の過去を持っていて、家庭を持った後に、捜査官、FBI刑事に転じた人物の、仕事と家庭の両立の難しさが興味深い。特に、潜入捜査は、家族すらも騙して、役割に専念する苦しさが、尊くもあり、また、悲しみでもある。

現在ニュージランドに派遣された方々も、地震発生から30余時間で現地に到着していると云うから、家族との色々な約束は全てキャンセルして、日本を発ったのであろう。彼らの活躍の裏側に、父親の裏切り(?)に悲しむ子供たちの表情があり、また家族の日常に気を使う妻の気苦労があることを私たちも忖度して、newsを理解すべきだろうと思う。

イクメン」も大事だろう。しかし、企業戦士として家族にはあまり目を配らなかった私はには、それが「男」の仕事か?・・・という偏見がある。家族に優先してニュージランドに駆け付ける夫、父親がいて、片や、「イクメン」に精を出す父親がいて・・・・どちらが、・・・?問われれば、私は、救急隊の方に旗を上げる。もちろん、難病の子供の為に、街頭に募金箱で訴える父親の姿も私は尊いと思う。殆ど行動をしない私に、それへの批判をあれこれ言う資格はない。しかし、mediaの挑発にのった父親像の反乱に、己のハンドル捌きを間違ってはならないと思う。

曽野綾子女史が、近著で、高齢者の我儘へ、痛烈な批判を加えている。少なくとも、今日まで命を永らえたこと・・・そのことだけで十分ではないか!・・・それ以上の何を望むのか!・・・と、舌鋒は厳しい。決して好きな文学者ではないが、その著の全編に賛同の拍手を送りたい。「後期高齢者医療制度」で、医療費が若干上がるらしい。私も、この3月から後期高齢者である。しかし、「高貴高齢者」足るべく、私なりの努力は欠かさない覚悟は出来ている。

日本の億万長者の数は、Americaに次いで、世界で2位である。人口当たりなら、恐らく世界一であろう。藻谷さんの試算では、一か月に百万円を消費しても、百年間は生きられる額なのだそうである。そのカネ(財)が市場に出ない・・・それが、現況・不況の最大の原因だと彼は説く。何故市場に出ないのか・・・億万長者は概して長生(90歳超)であると云う。その長寿の億万長者が、70歳、80歳の子供に遺産相続する・・・相続された高齢者・息子・娘は、老後が心配で、そのカネ(財)を氷漬けにしてしまう。

そこには、長生きしたことへの感謝もなければ、後世への憐れみもない。おそらく、緊急救助隊の人々は、ある種の物好きにしか見えないのだろう。せめて、newsの画面に感激の涙くらいは流して欲しいものである。

妻を残して先に逝く・・・・残す妻の安心だけが、彼の安穏な死を約束してくれるのだろう。恐らく、高齢の息子と、高齢の妻以外の人間は眼中にない・・・社会が活性化すれば、もっともっと若い人々の活躍の場が増える、若い方に活力を与えることができる・・・・私は、家庭的な男性の、一つの隘路になりかねないことに危惧の念を抱く一人である。家庭は大事である。しかし、其処に、社会人としての男性の役割があることへの理解・・・newsの見方も大切なのではないかと。

何を措いても、「減税」で喜ぶ政治家への嫌悪は強く訴えておきたい。