奥田健人君に「内定」を出す企業はいないのか・・・・patronになる企業は無いのか!

ローマ帝国の強さ、素晴らしさは、後半は惨憺たるものであったにしても、人類に大きな貢献をした・・・・と、塩野七生が、その著書に記していたと思うが、その一つが、元老院や将軍、大商人達が、将来を期待出来る若者のpatronとして存在したことであると、述べている。

つまり、彼らは、何が何でも子供や孫に財産を遺すのではなくて、一部をpatronして、その人物・若者を支えた・・・時には、財産の全てを「彼」に遺贈して、ローマの為に役立てたと、述べているのである。それが、pax・Romeを支えたのであると・・・・

日本にも、その様な事績が無いわけではない。江戸時代を通じて、良き藩政を布くことのできた「藩」は、大凡、その藩主を「養子」で継承させた・・・と、ある歴史文学の著書に読んだことがある。特に東北の諸藩に多かったのではないか・・・・明治初期に、この地域から多くの教育者が排出していることと無縁ではないだろう。結局、昭和に日本を滅ぼす元凶となったのは、明治維新の元勲を多く輩出した長州、薩摩、佐賀、土佐・・・ではなかったか。辛うじて、土佐に、それを救う人材が存在したと言えるかも知れない。少し逸れた・・・・

奥田健人君・・・・被災から救出まで、その沈着さに驚かされる。また、その後の、日々も、また謙虚にして、剛健である。この様な青年を、むざむざ見逃すのか・・・私は、日本の企業に警告を発したい。彼が、「就活」の現場にいないと評価できないのか、採用できないのか・・・・私は、伝えられる彼の言動に、素晴らしいmanagerとしての素質を予見する。かれをハーバードのMBAに学ばせるpatronはいないのか・・・・即内定を出して、思う存分青春を謳歌するchanceを与えて上げたい。彼は、そのchanceを決して無駄にはしないだろう・・・・。日頃は怠惰に過ごしていて、愛想笑顔を振りまいて、就活に走りまわるカラスの如き学生だけしか、起業家は、あるいは採用人事担当者の目には入らないのか・・・もしそうなら、実に情けない事である。

三顧の礼を尽くして「わが社へ!」・・・・そんな企業を期待したい。