福津市・市議選の不祥事の行方は・・・・新しい、地方議会の形の提案・・・敵は本能寺!!!

選挙ポスター印刷費の水増し請求・・・・まぁケチくさい話ではあるのだが、日頃から、政令都市を除く市町村の地方議会の存在に疑念を抱く私には、これが、地方議会存続の問題に発展して欲しいと願うばかりである。

地方議会の存続理由が、殆ど分からない。立法・・・とは云うが、行政職員の知恵を借りないでは「条文」の一行も出来ないのではないか・・・ならば、小都市〜10万人以下〜なら、住民投票で、その成否を決めればよいこと・・・住民に理解できるかって・・・「馬鹿にしなさんな・・・」と言ってやりたい。高学歴時代の市民である。議員よりも、余程見識があり、知見が豊かであろうと、私は自負する。

地方自治体の選挙は、「候補者の名前の連呼で・・・」投票日を迎える。最近は、公示日の事前投票が多くなっているそうである。後者の言説が殆どないのだから、聞く必要もない・・・ただ、棄権するのは心が咎めるので、形ばかりの投票をしているのである。

今回の、福津市の不祥事も、小さな街の選挙で、殆ど定員の立候補者で争う形は、まったくの八百長に等しい。35万円がポスター印刷費の請求限界だそうだが、街中にポスターを貼っても、そこまでは必要ないらしい。そこで、印刷屋と共謀・・・はがきや、その他の印刷物〜本来自己負担〜を、ポスターとして計上、35万円の上限いっぱいの請求を行ったものである。不正の金額は、多くても数十万円だろう。あるいは数万円かも知れない。ケチくさい犯罪なのである。

しかし、ケチくさい犯罪であればこそ、厳しく糾弾されるべきだろう・・・福津市の市民は、僅かな「金」で、愚弄できるのだと・・・・名誉に関わるからである。「辞職」を求める動きがあるらしいが、先に、歳費値上げのcampaignで失敗した事例がある。全く、無為無策のcampaignであったことが、失敗の原因だと、私は思うのだが・・・市民の教養が低すぎるのだと慨嘆する市民も多い。特に、若い層の政治感覚が劣等なのだと・・・つまり、定住者ではない・・・と云うのが、その方の言なのだが・・・。私は、言い過ぎだろうと思う。

56,000人の人口で90人を超える自治会長・・・・他の自治体を私は知らないが、合併の経緯から推察すれば、私の感覚では多すぎるのではないかと思う・・・。その理由は、合併前、福間町の区長(現・自治会長)は45人に満たなかった。つまり、津屋崎地区の区長も45人超だったことになる。しかるに、その人口比は、福間;約38,000人、津屋崎;20,000人足らず・・・自治会長は、その自治体規模が小さければ小さい程に、闇を深くする・・・顔役支配が浸透する・・・福津市の政治情勢の非近代性を、私はそこに見る。

自治体規模を小さくして、きめの細かい自治が理想だとの論理もあるが、それは、自治体構成員である住民・市民が、個として独立していること、議論・討論がopenになっている条件下でいえることなのである。沈黙=金の環境の中で、きめの細かい自治は、ヤクザ支配を普遍化するに過ぎない・・・特に、この街の住民は、昭和40年以降に膨らんだ、他からの移住者である。故郷への愛着心は、まだ十分に育っているとは言い難い。子育てには、非常に良い環境ではあるが、その子供たちが、此処に定着する可能性は薄い・・・結局、地域自治への政治的関心は薄く成らざるを得ない・・・私の思いなのだ。

そこで、私の提案・・・
その1;立候補者を、抽選で決める。15人程度の定員にし、20人程の立候補者を抽選で選び、夫々の主張を聞き、選挙する。その上で、任期を2年間として、残りの2年間で、半数を入れ替える・・・つまり、元・議員は、元・議員だけで、得票数の上位7人が留任出来る。

その2;議員・全員を、抽選で決める・・・辞退者もいるだろうから辞退者が半数を超えれば、再度抽選する・・・これを繰り返して、定数議員を選ぶ・・・裁判員も抽選なのだから、不可能とは言えないだろう。

その3;は、立候補者の中から抽選で選ぶ・・・この方法の隘路は、八百長が避け得ないと云う事だろう。

そして、最も重要なことだが・・・歳費は支給しない。但し、必要な交通費は、実費で支払う。研修等に要する費用は自己負担・・・もし、公費とするのであれば、研修報告を提出し、市民の閲覧に付し・・・支払うべきか、否かの賛否を問う。つまり、価値なき研修報告に、市民の税金を使わない・・・と、云う事。

加えて、リコールを様にする制度も必要だろう。何事がなくても、任期4年の半ばに、リコールすべき議員の指名が可能な制度を設ければ。議員の行動も真面目になるだろう。これに伴う弊害も考えられないこともないが、それは、その様子で、システムを矯正すれば良いだろう・・・。

現在、何が「無駄」だといって、地方議会の歳費程に無駄なものはない。毎日目にする天気予報のTV・・・其処に描かれる、地方自治体の数の多さに驚く人も多いのではないか。小さく区分けされた福岡県・・・その区分けの数だけ、市長村長が存在し、地方議員が、その十以上存在して、そこに歳費が支払われているのである。そして、暇だから、今回、福津市に発覚した様な不祥事が惹起するのである。

我々は、「攻め所」を間違えている。敵は「本能寺」、つまり、地方議会なのである。菅直人を責める前に、己の街の議会に目を向けるべきだろう。