クールビズへの異論・・・

「心頭を滅すれば 火もまた涼し・・・」。これぞ、我々の民族精神・文化ではなかったか・・・。幕末に、この列島を訪れた外国人を瞠目させ、祖国への手紙にも、その気高さを絶賛している。
公僕は、「公」の立場で、国民に、市民に奉仕する精神が求められる・・・その矜持があってこそ、安定した生活条件が与えられ、そして、時に権力が付与されているのである。其処らのHomelessと見紛う様な服装で職務に従事する・・・誰に奉仕しているのかを考えなくなったのか・・・。緊迫感もなく、安穏とデスクに向っているだけで良いのか・・・私は疑問を呈したい・・・矜持を持てと!

勤務時間の精励しないから「暑さ」を感じるのであり、奉仕の精神が不足するから、自らの「身体」に「気」が向いてしまうのである。また、官庁・行政庁舎が、其処で勤務するに過酷な条件ではない・・・現業部門にクールビズは無縁だろう。officeで執務していて、暑さが我慢できないとは・・・余程「暇」なのだろうとしか考えられない。

執務は、執務に相応しい服装で行うべきである。執務室は、fashion showの舞台ではない。また、服装は、身体の不快な部分を他人の目から隠すものでもある。大の男が、大きな、出来そこないの大根の様な、毛脛を晒して恥ずかしくないか・・・その無神経に、「身を恥じよ!」と、私は叫びたい。このままいけば、究極のクールビズは下着になるのではないか。果ては、「裸」にもなりかねない・・・何故なら、「省エネ」を金科玉条として、働く精神の高貴さを全く無視した行為に堕しているからである。

かつては、ガリバンを切ったり、謄写版で印刷したり、5枚、6枚のカーボン複写に汗を流したり、あるいは、タイガー計算機を回したり、重い書類を運んだり、動かしたり・・・結構な、重労働もあった〜肉体労働に比べれば、苦労の中に入らないまでも〜。それだ、今は、その殆ど「IT」で処理できている・・・執務者は、keyboardを叩くだけ・・・汗をかく事もあるまい。

来庁舎に暑苦しい思いをさせたくない・・・・「盗人猛々しい」とは、このことを言うのだろう。更に言えば、「皆で渡れば怖くない・・・」・・・自分一人では実行できない・・・命令されて、許可されて、付和雷同して・・・己の職業観・理念は何処に捨てたのか・・・己に恥ずかしくないか・・・・一事が万事・・・精神は失われ、矜持を忘れ、ただただ・・・易きに、易き精神で付いてしまう・・・市役所のconcourseで、散策の途中を休憩する・・・訪れる人々の中には、酷いものがないわけではないが、概ね「節度」を意識した方が多い。少なくとも、家にあってフランクに過している時よりも、何がしかの礼節を意識しているのである。そんな市民に、「毛脛」の男が、むさくるしく対応するのが、クールビズであるのか。節電という大義名分を言い立てることが出来るのか・・・己の胸に確認して欲しいものだ。

そして、中学生、高校生には、暑苦しい「征服」を課して無神経・・・・徒歩で通学する学生。クールビズに身を包んだ教師は、冷房の効いたクルマで、ご出勤(登校)・・・教育の堕落を言う前に、自らの堕落に歯止めを掛ける努力をするべきではないか・・・・そして、この制服が、子供達のフアッションセンスを大きく損なう要因になっている事に、気づかない「無神経」・・・・昨今の大人の「堕落」としか言いようがない。

クールビズ・・・28度等と言わずに、air conditionerを外してしまえ!・・・そして、冬季には、炬燵でも、布団でも、毛布でも、持ちこんで執務を取ればいいだろう。情けない・・・・!