原爆忌・・・Copy

原爆と原発をごっちゃまぜ・・・・戦争を望んだことを忘れて、被害を恨みに変えて、次の戦争の準備をしているかに見える「原爆忌」・・・・その背後で、民主党の、新代表選びの日程が指呼の時間帯になってきた。菅総理は、原爆忌を最大に利用・・・原発推進を節操もなく・・・撤回の意志を表明することもなく・・・脱原発で、支持率を上げている・・・実は横ばい・・・。

内心では、任期一杯勤めても、その間に問題が深刻化するものでもない。「脱原発」で、任期一杯を勤め上げれば、本望と云うところだろう。
民主党が、新代表を選出する議員総会を行うか、否か・・・さえもが怪しい。次の候補者が、一人も現実的なキャンペーンに入らない現実である。恐らく、大衆的噂では、菅下ろしの声があっても、いざ、新代表選出になれば、全員が二の足を踏む・・・・新代表選出に名乗りを上げても「ピエロ」成るだけだ・・・の、疑心暗鬼があるのだろう・・・と、私は読む。

また、菅直人が、新代表が決まっても、内閣を総辞職させない公算だってある。閣僚が、例え全員辞任を明らかにしても、全ての閣僚を兼任して、内閣を維持出来るからである。「実務」は、官僚にやらせれば住むこと・・・・実質的な、「独裁宰相」に依る、専制政治・・・・菅直人ヒットラーになる時である。

今、密かに、この平和な日本の底流に流れている、政治・毒ではないか・・・気がついている人も案外と多いのではないか・・・恐らく、党内革新勢力が許さない・・・そんな安穏な、ノンポリ的思考で、その時を迎えようとしているのでないか・・・。

広島大学の「白熱教室」で、一人の高齢夫人が、わが身の「被爆経験」を金科玉条の如くに語り、あたかも、自分が「正義」の権化の様な話をしていた・・・表に「正義」の看板を上げた論理は、本質において、これほどの山師的なものはない・・・私には「香具師」と何ら変わらないと思っている。
この種の語り手は、「原爆」を語っても、自らの責任も関与している「戦争」を語ることはない。戦争を語らず、被害者の己を強調するのが、この種の人の「正義」なのである。

菅直人も、そんな「正義」を語って人気を得ようとしているのである。あの、「まやかしのマニフェスト」で、政権が取れたではないか・・・・あの愚かな、鳩山由紀夫という代表の下で・・・との思いが溢れているだろう。その裏には、「俺は市民だ!」の思いがある・・・実は、これが、戦後の日本を動かして来たエネルギーではあった・・・それは、自民党と云う、善くも悪くも、政治を熟知した政党が存在したからである。素直に、市民派を貫徹した「社会党」は見事に墜落した・・・・正に、イカロスの様に・・・。土井たか子の得意満面の笑顔は、そんなに遠い日ではない・・・・しかし、市川房江の不宵の愛弟子である「菅直人」には、無関心の対象でしかない・・・・自らを神格化すれば、見えるべきものも見えなくなることの好事例であろう。

民主党が、このまま代表選を実行すれば、民主党に二人の「代表」が存在する・・・そんな滑稽な光景が見られるかもしれない。そして、もし、元内閣の半数以上が辞職しなかったら、菅内閣は続行することになる。「脱原発」を叫び続ける限り・・・「俺の椅子は安泰・・・」と、云う事である。

明日も、長崎で、脱原発、脱原爆のスローガンが、原爆忌の会場にあふれるだろう。そして、菅直人は、覚悟を新たに「続行」の意志を固め、闘志を燃やすだろう・・・・すべて、浅はかな「大衆」の愚かさが為せるものである・・・・そもそも民主党支持者が、5%以上も存在することが不思議なのである・・・政治への無関心を世論調査で表明すること・・・これぞ「庶民」としての良識でなければならないのではないか・・・・自民党を積極的に支持できないのであれば・・・・。
私は、当面「自民党」を支持する。そして、私なりの政治的意志を表現していく・・・自民党が脱皮をしていくか、信頼に足る新しい政治勢力が取って変わるか・・・その選択は、その時の、私なりの良識の判断である。
今年も、吉田満著の「戦艦大和の最後」を読んでいる・・・・この著を嫌う人は多い。高校の教科書に採用された時期もあるが、長くは続かなかった。文章が、現代の「ツイッター」の雰囲気を持っているのが面白い・・・今年の発見である。この著を読む者は「戦争賛美者」であるとの決め付けは多い。しかし、私は、その様な決め付けこそが、無知を呼び、無知に溺れ、根拠なき論理を振り回す根源だと認識する。大和の闘いぶりはともかく・・・出向から轟沈まで・・・その時間を負った観察と描写・・・吉川英治も下を撒いた一著である。銀行マンのこの人の著は隠れたベストセラーだと豪語する人もいるが、この「戦艦大和の最後」は一度では読みこなせない・・・・私も数十回読んでいるが、辞書を使わない・・・興奮を冷やしてしまうので・・・ので、まだまだ理解して読んでいるとは言い難い・・・・・。また、GHQが恐れた名著であるとも云われるものである。
この描写に倣って、菅直人の言動を観察し、心理を把握し、分析すれば・・・・脱原発にまやかしも見えるはずなのだが・・・・大衆紙化した、この国のメディアに信頼が置けないだけに、大衆から距離を置く自分を保持するのが精いっぱいか・・・・悲しいことだが・・・・