2日・サンデーモーニング・・・・佐高VS岸井・・・・貴方はどちら?

昨日の「サンデーモーニング」・・・田中優子さんのguest出演がなくなり、寺島実朗の論を、司会者の「関口宏」が殆ど理解していないsceneが多くなり、関口宏の深刻ぶった表情に鼻白むsceneが多くなった。sportsのcornerの充実は、若干低下したとは言え、他局よりは好きなので、sportscornerまではChannelを会わせている。これが、この番組視聴の、私のスタンス・・・・BSの民放局の番組も、可なりの充実を見せているので、この程度でも、地上波・番組としては、「良い」部類にはなるのだろう。関口宏も、そろそろ潮時かな・・・・続けることも難しさだろう・・・・当初の新鮮さはない。日本全体のenergy問題への思考・哲学を抜きにして、原発被害だけを、「悪」の論理一辺倒で論じて、このmediaの存在価値があるのか・・・関口宏の「墓穴」を掘る姿には、同情するのだが・・・・。
話の発端は、小沢チルドレンの「3・被告」の有罪判決・・・・
佐高氏は、「推認」への鋭い批判を展開・・・つまり、戦前の特高警察、そして、権力追従の裁判への回帰を懸念しての発言だった。反して・・・
岸井氏は、「世間」・・・社会の雰囲気・・・が、「変だ・・・」と思う事への裁判官の切り込みとして評価すると云うものだった・・・検察審査会的な評価と云うべきだろうか・・・・「証拠」がないと云う事で、「推定無罪」が認められるのか・・・・政治・経済の裁判の判決で、私が常に思う事に、岸井氏が、答えてくれている様で、嬉しい発言だった。
最高検の堅持が、弁護士に転身し、この種の事件の弁護を引き受ける世事である。隠滅される証拠を暴くのも専門家だろうが、反面で、証拠隠滅の実態を知りつくしてもおり、検察との闘いかたも熟知している弁護士でもある。
今回の小沢一郎の「犯罪?」も、何故無罪なのか・・・私達庶民にも理解できない。「4億円」についての疑問は残ったままである。それを処理した、その行動が「証拠」として残っていると考える方が変なのである。親分と子分・・・・典型的なヤクザ組織の中で、行われた証拠隠滅であろう。三人の秘書が、親分に内緒で、「山分け」して、逐電しても不思議はない話である。鬼平犯果帳でも、大泥棒の子分達が、親分の隠し金を山分けする話が面白い・・・欲を出さなければ成功するのだが、仲間の一人でも欲を出すと失敗する・・・・その視点では、この三人の秘書は立派でである。「お白州」で、白をきり、親分を庇い、お互いを庇いあって「襤褸」を出さない・・・・完全犯罪に近いものだろう。しかし、世間の常識で判断すると、疑惑は増すばかりである。
4億円のお金の処理を、そんなに簡単に誤るのか・・・帳簿への誤記・・・間違いのない様に慎重に行っているのではないか・・・また、一人で行っているのでもないだろう。また、関連する「帳簿」との誤差も生じているのではないか・・・・我が家の家計簿でも、そんな誤記はしないだろう・・・・「でも、やったのだ・・・」と言っても、ならば「犯罪である」と断定されても致し方ないだろう。悪意なき犯罪も、時には生じるのだから・・・・冤罪と言っても良いが・・・・せめて、冤罪(冤罪性を疑う)としての実刑判決であって欲しいと思う。
「証拠」さえ消せば、犯罪は隠せる・・・・親の財布から、時々お金を失敬して、数日後に追い詰められる・・・何故ばれたのか?・・・・お金が紛失した以外は、何の証拠もないのに・・・失敗の度に考えたものである・・・・中学生の頃・・・・・。そんな話を、カウンターでglassを傾けながら楽しんでいた・・・話はこうである。
・・・・・・・「四つの自由」・・・映画のタイトルである。遠足の帰り・・・途中で自由解散になった。私は、親の財布から失敬した「大金?」を、ポケットに持っていた。悪が数人・・・まだ遊び足らない風情・・・・「映画に行こうか・・・?」と誰かが言った。しかし、全員がお金を持っているものでもない・・・そこで私が「男気」を発揮・・・「心配するな・・・・」と。観た映画が「四つの自由」。
級友の誰からも見られていいなかったらしく、数日間をびくびく過ごしたが、教師からの「お咎め」もなく、安心していたころ・・・父から呼ばれた。側に母がいた・・・・「やばい」と思ったが、お金は使い果たしているし、特段に目立つものを買ったわけでもない。買い食いもしていないので、目立った食欲の違いが、親の目に映ったわけもない・・・・「完全犯罪」の確証をもって、父と母に対峙・・・・しかし、犯罪は、とんでもない所から発覚した。
・・・・・つまり、映画を奢ってやった奴の母親が、私の母に、丁重なお礼を言い、それなりの、お礼の品物まで渡していたのである・・・まさに、状況証拠だった。私も、一人二人なら、口止めもしただろうが、10人近い人数だったので、口止めを言い渡すのを怠ってもいたのである。また、子供のことである・・・映画館を出ると、一目散に、我が家を目指すのだから、口止めの暇もなかったであろう・・・「参った」と、父と母の前に平伏・・・・妹の目が暫くは冷たかった。
・・・・友達を喜ばせたのだから・・・今回は大目に見よう・・・との父の言葉で「軽微な刑」ですんだが・・・それいらい、信用出来ない長男の異名は消えなかった・・・・父母の死後、財産分与(僅かな)を、厳正に明朗におこなったのも、兄弟の信用がない故だったが、妻には「立派」に見えたらしい・・・名誉回復成った瞬間だった。
証拠は隠滅出来る・・・しかし、状況は隠滅できない。また、証言もまた、隠蔽かのうである。しかし、軽微な傷が命取りにはなる・・・・今回の裁判に於いても、証人の一言一言が、裁判官の判断に成っていたのであり、その証拠隠滅の実態すら、内々には暴いているのではないか・・・証人の証言とは、その周辺の状況すら描き出すものだからである。
・・・・私の場合でも、自由解散は、何処で、何時頃行われたのか・・・・一緒に岐路を辿ったのは、誰と誰・・・な人だったのか。夫々の自宅は何処にあるのか・・・・等々。もし時間を掛ければ、時事的な話題、映画の話題等々で、私の犯罪を立証する「推認」の要件は整備されることになったであろう・・・
「何故、其処にいたのか・・・」に応えられなければ・・・それは自白に近い・・・・鬼平犯果帳では、立証能力が低い・・・旗本の二男、三男坊の同心だから・・・から、拷問に頼るのだが、その自白の「裏」は、鬼平の「犬」が、立証するstoryである。私が、このドラマを長く愛して止まないのも、自らの前科の故なのである。

私は、日本の裁判も、「ここまで来たのか・・・・!」と、興奮気味に語る岸井氏の発言に賛同する一人である。佐高氏も、少々「焼き」が廻ってきたのかも知れない・・・言い過ぎか!