食糧自給率・・・ジキル&ハイド

ハイライトで再確認するつもりだが・・・昨夜のBSフジ・プライムニュース・・・ゲストは、堺屋太一と宋文州。
両者の意見の食い違いはない・・・ただその表現の激しさと、紳士らしさがちがうだけ・・・愉しい2時間だったが、「巨人VSヤクルト」が同時進行なので、討論の進行具合と、試合の推移を勘案しながら、Channelを替える忙しさがあった。

その中で印象的だったのは、「食料自給率」・・・日本の「自給率」計算のベースは「カロリー」・・・この方法を採用しているのは、世界の中でも「日本」だけだと言う。メディア・マスコミの無責任さを思う。私のブログにも、楽観的な私の「自給律・論」に、色々な批判を受けているが・・・概ね、見当違いであることを、私は確信した。何故なら、何度か書いたと思うが、妻の買物の袋の中の「自給率」は、概ね、60%を超えていると、私には判断できるからである。特に「野菜」類は、近くにある、「農家・直場所」の商品なので、その生産者の名前も明確であり、中には、顔も知りもいる・・・・野菜だけの買物の日は、自給率;100%のはずである。

世界の標準・・・定められたものではないらしいが・・・価格ベースになっているのだそうである。つまり、価格ベースとは、重量ベースと考えていいだろう・・・
因みに、GDP,GNPの算出は、選ばれた・・・依頼された主婦が・・・買物の内容を、全て「重量」で表示して、お役所に提出・・・飴玉1個から品物別に・・・それを基に算出されているからである。ちなみに、カロリーベースでは、我国の「食料自給率」は、70%超になるのだとか・・・また、「餌」が、輸入ものだと、国産とは認められないのだとか・・・その「餌」にも、高い関税を支払っているのだろうし、関税がなくなれば、牛肉の価格にどれ程の影響があるのか・・・TPP参加議論も、そこまで深めて行われるべきだろう。霞が関で、トラクターを走らせるよりも、きちんとしたデータに基づく主張をして欲しいものだと思う。
輸入米に高額な関税を課し、そして中国や東南アジアには、高額な価格で「米」を売る・・・この様な、ジキル&ハイドの様な政策が、世界に通用するものでもないだろう・・・食の安保とは、世界の不安定の中でも、食料だけは安定的に供給し、供給される関係を諸外国との間に構築することではないのか・・・
何故「カロリーベース」が、適当ではないのか。我々が、果物の一部、野菜の一部を外国産のものを食していると言っても、葉物野菜や、四国、長崎、あるいは、私の住む福津市の蜜柑や柿、そして青森さんのリンゴ等々が主である。つまり、殆どカロリー計算では「0」に近いものが、食卓に上り、食していることになる。つまり、自給食糧でありながら、統計上は、「0%」なのである。TPPで議論になれば、諸国から、この不備は、当然に指摘される・・・TPP参加に反対の農協や政治家が、その協議に加わることすら拒否せよ!・・・と叫ぶ異常さの元凶が見えてくる・・・つまり、諸国から、その統計の不揃い、不備を指摘されると、殆ど反論できないのではないか。

また、マスコミ、メディアの、報道の犯罪性である。朝日、毎日、読売、東京の格氏が、どの様に論じているのだろうか・・・朝日は時々目にするのだが、「カロリーベース」についた論文、記事を読んだ記憶がない。私の購読は、地方紙の西日本新聞だから、大勢・・・JA等・・・に逆らった報道は難しい事情があるだろう。特に、前記・4紙が、TPP参加反対のお先棒を担いでいる限りは・・・前記4紙に、この関連の記事を見つけたかたは、紹介して欲しいと思う。