納税の義務と政治的権利・・・ギリシャに思う！---諸兄の意見は？
EUの支援を受け入れるか、否か・・・考えてみれば、「贅沢」な選択であり、「何を勝手な・・・」との思いがするのも無理はない。勿論、ドイツ、フランスの様に、暴利をむさぼる“金貸し”で、儲けた国は、まら別格だろうが、真面目な財政管理を自国の責任として果たしている国の国民が不満を持つのは当然だろう。況や、その辛さを国民に日常的に求めている政府にとっては、やりきれない気分だろう。
ギリシャ政府は「尻」をまくった・・・「まな板の上の鯉」と言えば格好良く聞こえるが、「なげやり」でしかない。しかし、我々が耳にするニュース・・・特に、知見不足の芸人キャスターの伝える・・・を聞いていると、「民主主義発祥の国だから・・・」云々が、聞こえるが、とんでもない誤解であろう。「民主主義＝国民投票」の図式が多少でも機能しているらしいのは、スイスが唯一ではないだろうか・・・他は、寡聞にして私は知らない。
先日、東京電力が、「補償」に関する書類を被災者に配布し、その提出を求めた。TVで目にする限りだが、相当に分厚い・・・不正のない様に、あるいは、悪用を防ぎ、補償漏れのないように・・・と考えれば、言葉の正確な定義も理解して記入してもらわないと、後々の処理事務に支障を来たすだろうし・・・と、私はTVを見ていたが、被災者からの不満が発せられ、それに、マスコミが油を注いだ・・・結局、少々簡略にした、書類に変更したらしいが、結局、記入後の書類の扱いの中で、時間を要することになるのだろうと、私は想像している。が、そんな時、北欧の「国民投票」が紹介されていた・・・そして、その書類の分厚いことに驚いた。「これでは憲法改正も難しいな・・・」、つまり、投票が不可能・・・国民の能力不足（私も含めて）・・・を、思ってしまった。
古代のギリシャの民主主義は「直接民主主義」であり、スイスの国民投票も、直接民主主義である。そして、小国・スイスの民度は、世界でも抜群に高い・・・永世中立国の地位が保てる所以である・・・しして、古代ギリシャでは、奴隷は、参加の資格がなかった・・・時計を数千年逆転させれば、我々も奴隷ほどの人間だろう。日常的に、財産管理と政治だけが負荷である・・・貴族・・・人々によって運営されていた「民主主義」であり、政治であり、国民投票だったのである。
恐らく、当時の、貴族的国民だったら、現・ギリシャの財政が、何故こうなったのかを理解して、それなりの対策を考えるだろう・・・例え、その方策の一つが戦争であったにしても・・・少なくとも、その責任を、政府閣僚、あるいは、金融機関だけの原因には帰さないだろう・・・と、私は思う。あるいは、「貝殻追放」で、国家の指導者の首を冷徹な判断ですげ代えるだろう。
国民の四分の一が「公務員」・・・しかも、複数の職業を持っていて、その職業の全ての収入で税金を納めているか、否かは怪しいと言う。例えば、教師、軍人、警察などの第二の職業（タクシーの運転手が多い）・・・日本で言えばアルバイトだろう・・・からの収入からは、税金は納めない・・・自己申告制だから可能なのである。
ブラジルに出張しているころ・・・3月・・・季節は、日本で言えば、「確定申告」の時期で、課長クラスの方は、本業よりも、その申告書作成で、一週間に３日ほどしか出勤せず、業務の遅滞に困ったものだが・・・如何に、収入を小さく申告するか・・・控除を肥大化させるか・・・に、知恵を絞っている様子が伺えた。
日本の様に、源泉徴収が良いのか・・・出張先の会社の会議室で、持てあました時間がその議論で忙しかったことを思い出している。
スーパーの安売り・・・これも、一種の脱税なのだが、大衆は、そんなこと想像もしないだろう。商品の価格を下げる・・・その裏には、働く人に、充分に報酬を支払っていないことを懸念しなければならない。そして、充分な報酬を手にしない従業員は、その手取りによっては、納税をしない・・・納税しても、値下げに消費された税金は雲散霧消してしまっている・・・税収減の原因である。
スーパー安売りが国家を滅ぼす・・・と、言っても過言ではないだろう・・・・従業員の派遣が存在せず、納税が可能な報酬を与えているスーパー、製造者にだけ、「安売り」の権利を与える「法整備」も必要ではないか。これが難しいなら、外交・国防を除いて、税金は全て「消費税」に移行すべきだろう・・・。
私達は、「無知」なままに安穏に暮らしているのかも知れない。「国債」は・・・特に日本の国債は、踏み倒すことも可能だが、「納税者」の減少は、経営者の懐を肥やすだけで、国家を滅ぼす・・・選挙権を、納税の義務を果たしたものだけに与える・・・逆コースの様に見えて、正当性があるのではないか・・・納税者の権利として、声を挙げてもよいのではないか・・・諸兄の意見は・・・！
