JA vs 経団連・・・・草葉の陰の「父のにんまり」・・・・


JA vs 経団連・・・どう、足掻いても、JAは経団連の敵ではないようだ・・・つまり、足下を見透かされている。それが見えない政治家が、シュプレヒコールの大声で虚勢を張っている・・・今日の野田総理の「TPP」参加のの表明で、一時は大騒動になるだろうが、前農相の失墜が引き出物になるのだろう。

経団連会長が、会談冒頭のコメントをTPPに絞ったのに対し、JA側は、福島原発にまで問題を希薄化させた。ある意味、幸福宣言をして対談を始めた様なものだろう。おそらく、幾らお金をつぎ込んでも進展しない「農業改革」、なかんずく「米作り」の進歩である。
ウルグアイランドの後、農業振興、改革の為に、数億円、いや数百億円だったか・・・記憶が定かでないが・・・が、日本農業の立て直しに投じられた。新潟等には、その支援で、立派な「米作り」を進展させた農家もある・・・つまり、規模拡大、農地の改良・・・等々に投資され、今、立派な実績を挙げている。片や、この金で、「温泉」開発を行い、箱ものを作り・・・現在、稼働率50%だと言う・・・当然、赤字。結局、かつて、厚生年金基金を同じことをしているのである。
休耕田に、働かない報償を付与し、農地の売買に強い規制を掛け、宅地化は可能でも、「田」の集約には、規制を掛ける・・・つまり、効率的な農業経営を妨げることには手を課しても、自らは立ち上がらないJAの体質が、自由貿易への道を歩こうとする世界の潮流に逆行しているのである。

隣国・中国では、日本の農産品は高価であると言う・・・勿論、高い関税も課せられていることだろう・・・しかい、日本が、700%の関税を掛けていては、この障壁を低くすることは叶うまい。つまり、化粧して、低俗な女の子の様な、農業を続けていて希望があるのか・・・高齢化の傾向の中で、米の消費も減少するだろう・・・外国の市場に活路を見出すためには、内に籠っては不可能だろう。日本企業が、次々に外国に出て行く・・・一つには、日本での生活費の高騰があるのではないか・・・つまり、関税障壁が、生活費の高騰を招いていると言えないか。

700%の、米の関税・・・まだまだ、日本の米の方が格段に美味いのだろうから、直ぐには、日本の米に与える影響は小さいかも知れない・・・それでも怯えている・・・しかし、日本への輸出が可能になれば、日本人が、彼の地に亘って、品種改良に励むだろう・・・つまり、ビジネスである。「米」を挟んで、日本と彼の地との間に、競争が生れれば、日本での米の消費も増える要因になるだろう・・・

江戸末期、日本市場の開放は、長州の「木綿」に大打撃を与えた・・・しかし、江戸時代の日本人の「木綿」に求めた機能と、今日、日本人・・・特に女性・・・が、求める機能とは、全く別物である。高々100年超・・・市場を広げるとは、かくの如き事を言うのである。

もし、野田総理の、TPPについてのコメントが後ろ向きだったら、労働組合が黙ってはいないだろう・・・全労は、企業・労働組合の意識から隔離しているのである。つまり、組合員の生活を見ないで、社民党福島瑞穂の顔をながめているのである・・・面白くもない・・・・。

また、TV各局の電話の世論調査・・・この数字が、世論を正しく反映しているか・・・怪しい。この世論調査・・・恐らく「固定電話」によるものだろう。調査の時間帯も問題だが・・・固定電話の応対を誰がしたのか・・・ケイタイ世代とは無縁のものであろう。メディアも政治家も、情報に於いて、真の世論とのミスマッチを生じているのではないか・・・。結果が、見えるのは・・・・!

少なくとも、一人の、先見性のない一人の、あるいは数人の、農業・政治家が失墜するのだろう。いや、しなければ、日本の農業の未来はない。私には、楽しみなのだが・・・・。百姓家の庭先で「土下座」して、食料、なかんずく「僅かな米」を乞うた「父」の霊が、草葉の陰で、この光景を眺めながら、“にんまり”としているのであろうことは、想像出来る。喜ばしきかな!