頼もしき・小泉進次郎・・・・

下書
昨日のNHKニュースの中で、小泉進次郎が吼えるシーンに行き当った。全部を聞いたのではないが、まさに「政論」・・・百姓と百姓・似非シンパの自民党員は、耳が痛かったろう・・・そんな想像もしたのだが、NHKの公平を欠く報道の前に、詳しいことは分からない。しかし、彼の真意はしっかりと聞かせてもらったと、私は信じている。
彼の曰く・・・現今、我国を取り巻く国際環境の中で、閉じこもっていていいのか・・・それで、議員は、議員は職責を果たしていると思うのか・・・恐ろしいから出て行かない・・・「世論」という虚像にも似た「盾」の陰に隠れていていいのか・・・というもの。農業が厳しいと言うのなら、その農業を如何に変身させるかを議論すべきだし、知恵を絞るべきであって・・・・国を閉ざして回避しようとするのは、国民をしいぇ窮地に追い込むことにしかならない・・・・その位の事が分からないなら、国会議員を辞職すべきだ・・・と、舌鋒は厳しかった。恐らく、反論できる自民党員はいなかったのではないか。
谷垣総裁の苦虫潰した表情が印象的だったが・・・反論はなかったと言う。寧ろ、内心では、喜んでいたのだろうと・・・そうでなけらば、リベラル・谷垣の名前が廃る・・・・。私の感想。

縄文から弥生・・・朝鮮半島を 径由して押し寄せる中国大陸の脅威・・・しかし、それに怯えることなく、文明は文明として、自家薬籠中のものとしながら国力を養い、成長させ、常に新しい政治体制、外交を行ってきたのが、この列島の政権である。既に火薬を保有していた蒙古軍には、巧みな作戦で、遠征軍の弱点を攻撃しながら、対応・・・神風だけが喧伝されるが、神風に殲滅されるまでに、蒙古軍を痛めつけた、鎌倉武士の奮戦こそが、この国を救ったのだと、私は理解する。
中国大陸、朝鮮半島は、金属文明・・・鉄、銅等・・・の進展・拡大で国力を損耗し、その文明を衰えさせた。理由は簡単である。「閉じこもり」と「従属」のなれあいに基づく“身内の紛争”に明け暮れたことの代償だったのである。最も大きな要因は、節操無き森林伐採、そして、信仰ななき政策と、部族闘争である。
3世紀までは、鉄の輸入国だった日本列島が、10世紀には、輸出国に転じ、江戸末期には、「銃」の保有では、世界を凌駕していたという論もある。少なくとも、対“明”輸出の主要品は「日本刀」だったのであり、秀吉の朝鮮出兵の初段階の連戦勝利は、この文明の差であったと言うべきだろう。

我々は、和辻哲郎の「鎖国」と言う言葉に惑わされ過ぎている・・・プラタモリの「動物編」でも明らかなように、江戸時代、日本には、世界各国から「動物」が輸入されている・・・ポルトガル・スペインを排除し、江戸末期の、砲艦外交への準備が不足していただけである・・・が、その姿が、今日的「TPP反対」の論理と全く同じ・・・宮廷(公家)という、世間(海外)知らずの恐怖心から発した「攘夷」思想に犯されたグループの政治的不見識でしかない。
伊井直弼が、軽薄な馬鹿者・・・と言った所以が此処にある。

宮中の深い帳の中に閉じこもって、幕府の支配に不満を持ちながら、その支配に甘んじて来た公家の「歪んだ」政治思想が、「攘夷」なるムードになったのであり、薩摩・長州は、それを倒幕に利用した・・・幕末政治の分かり難さだが・・・この時点で、多くの、各藩の有為の若者が、密航の形で外国に出て学んでいる。伊藤博文もその一人・・・イギリス・・・四国艦隊の長州攻撃に危機を感じて、トンボ帰りの様に帰国するが、短期間の間に学ぶべきものを学んで帰国したのだろう・・・その後の成長が、件の如し・・・閉じこもっていては、各の如き人材は決して生れない。
加えて、識字率は高かったとは言え、百姓の識字率には限界があったであろう・・・脱皮しようとする庄屋は、「夜明け前」の主人公の様に、人格を破壊される・・・比べて、都市部は見事に変身する・・・絹は輸出品として生産拡大して、軍艦購入の資源になり、インド更紗に駆逐された「木綿」は見捨てられる・・・しかし、当初は攘夷に走った長州も、この現実・・・何故、長州の木綿がインド更紗に敗北したか・・・を認め、明治の政治を牛耳る指導者を輩出することになる。

今、TPP・・・この国が、世界の中で、今、如何なる位置にあるのか、何を求められ、我々が何を求めるのか・・・目標は多様である。故に、世界に開かれる必要がある。そして、世界に開かれれば、世界からの制約も受ける。そして世界に参入した我々も、世界の各国に制約を加えるのである。

我々に「対岸の火事」はない。常に「火の粉」は降りかかるのである。その「火の粉」であるが故に知らねばならぬ・・・知るためには、共に手を携えていなければならないのである。
自民党の諸氏よ・・・少なくとも、君たちだけは目覚めた人々であって欲しい・・・・