マニフェスト・総括をしない民主党を考える・・・・

子供手当は、縮小・・・私は反対・・・。議員縮小、公務員給与の逓減には、無関心。消費税は、公約違反・・・等々、これ程、選挙の時の公約と、政権の現実が乖離した政権も、立憲政治、議員内閣制・制定以来の内閣・政権にはないものではないか・・・。太平洋戦争すら、大政翼賛会と言う、国会を無力化する「政変」の結果で勃発したものであり、大政翼賛会には、国民も市民も、大きな反響を見せなかったし、反対もしなかった。
あたかも、ナポレオン三世が、「皇帝」になると宣言した時、パリ市議会の議員は反対した。しかい、パリ市民は、ナポレオン皇帝を阻止しようとした議員を、片端から、道路で、襲撃して、その政治的発言を封じたと言う・・・大仏次郎;「パリ燃ゆ」・・・・。そして、ナポレオンはフランスに戦争を仕掛け、敗北・・・プロイセン皇帝のヴェルサイユ宮殿でも戴冠式を許す、屈辱を歴に刻み、市民は、プロイセン軍に囲まれたパリ城内で、コミューンを作り抵抗・・・はかなく敗北する・・・「あぁ、無情」。
国民とは、市民とは、かくも愚かなものなのである。
先に、ニューヨーク・マンハッタンを騒がせた、デモが記憶に新しい。豊かな国の、豊かなデモだ・・・と言ってしまえば、それまでだが、ベトナム反戦にあれほど真摯に向き合ったアメリカ政府が、今回は、てんで相手にしなかった。つまり、食が足り、衣は、高級で、住はあって・・・何が不足だ・・・加えて、民主主義の原則が破戒されているのでもないし、政府・政権が統制を強めているのでもない・・・他人の「僅かな不幸せ・・・」の乗じて騒いでいるだけではないか・・・政府も与党も、はたまた野党も、騒いだ形跡はない。恐らく、世界で、最も騒いだのは、日本のメディアであったろう。

今、民主党・・・なかんずく野田政権の苦汁は、自民党末期の民主党のマナーへの、自民党の意趣返しでしかない。大人げない・・・と、私も思うが、自民党末期の民主党の国会作戦への批判が、国民・市民の間に芽生えていれば、自民党も、現今の政治情勢に、協力的マナーを取れないものでもないだろう・・・と、私は思う。自民党が、求めているのは、民主党への、当時の行動に関する「総括」であり、反省の公表なのである。野田総理も、恐らく理解しているのだと思うが、党分裂が怖くて、手が出せない・・・ならば「解散」であるべきだが・・・それも、小沢一郎が「張子の虎」に見えていては、叶わないだろう。
メディアもマスコミも・・・分かっているのだが、この政権が崩壊した時の影響が読めないために、報道を躊躇しているのであろう・・・私は、そう理解する。
中途半端な、状態で、国会を閉会した・・・野田総理の腹の中は、これで、国民が、多少でも学んでくれれば、例え、政権を失っても、近い将来に、捲土重来のチャンスを掛けた「解散」も可能であると読んでいるのではないか。
小沢一郎の、「消費税アップ反対・・・」に論理性がないことは、自民党と歩調が合う。しかし、国民が、小沢一郎に引きずられると、政権は、本格的に崩壊する・・・この、年末年始のメディア、TVの話題は、可なり政治的なものになるだろう・・・さすれば、小沢一郎の欺瞞性は、明らかになる・・・与謝野、藤井・・・両長老の読みでもあるのではないか・・・。

民主党の「総括」が、総括するとして、その効果を見せるのは、国民・市民次第だと私は考えるのだが、またぞろ、脳の軽いタレントがのさばると・・・それに乗せられる国民・市民が墓穴を掘ることにもなるのかな・・・・新年には、案外と、重い暗雲が垂れこめるのかも知れない・・・。