消費税・・・今日を論ず!

「消費税」の税率UPが、不可能になると、日本国債の格付けは、必ず下がる・・・TVの登場する経済評論家、政治評論家、そして学者、経営者・・・の全てが、異口同音に強調する。しかし、マスコミ、メディアの報道が、それを国民・大衆・庶民に、説明しているかと言えば、全く出来ていないと言うべきではないか。私は、「消費税・税率UP」が、国民に理解されない・・・つまり、国会議員の歳費引き下げ等の、瑣末な問題と同等に論じられる「世論」に、私は思う。

片や、日本国債の安全性が言われ、片や、日本国債の格付け引き下げが、その懸念をもって論じられる。「どうすりゃいいのさ・・・」と、問題から目をそらしてしまう・・・これが現状ではないのか。勿論、国債と「金利」の問題も、日常の買物と同等には論じられないのだろうから・・・そこには、丁寧な、且つ間断なき説明が必要になっているのだと思う。また、「説明して欲しい・・・」との私の願望でもある。

国債の信用不安定は、「金利」の上昇を招く・・・ここまでは私も理解できる。しかし、しかし、それが、私の日常と、何処で、どの様に影響を受けるのか・・・いま一つ理解が悪い。もし、国債償還が不可能・・・あるいは故意に償還を否定する・・・になれば、如何なる事態になるのか・・・戦中の戦時国債は償還されなかったはず・・・父の遺品の中にも、何枚かの国債が混じっていた・・・悔しさから捨てきれなかったのだろう。
戦後の経済的混乱は、「赤とんぼ」と言う少年雑誌の価格が、昭和21年には「85銭」だったのに、廃刊直前の昭和23年(記憶は違っているかもしれない・・・)には、百円を超えていたと記憶する。「円封鎖」と、このインフレの関係を、私が分かる様に述べた著書にも出会わない。半藤一利の著書も、政治的な面だけに詳しくて、国民生活を、財政・通貨等の面から述べたものはない。戦後の復興は、私世代でも「誇り」であるが、それが、財政的に、どの様に復興したのかを語り得る先輩諸氏はいなかった・・・私が、無知である所以である。

「消費税」・・・私は、所得税は、必要最低限に留め、生活面・・・福利・厚生・労働・医療等の民政に関わる部分は、「諸費税」で賄うべきものだと思う。
余談になるが・・・・金持ちには、大いにお金を使って貰う、贅沢もして貰う・・・そしてこれが肝心なのだが、「貧乏人が、その様な金持ちの消費や日常」に羨望しないことである。「格差」を非難することは「愚の骨頂」である。身の丈に合った生活、生き方・・・そして、万難を排して上昇しようとする努力を促す・・・「格差」がエネルギーに成る様な社会・・・そして、経済的に満ち足りた人々が、奉仕の精神で政治に関与する・・・・その政治家を選択するのが、「格差」をものともせずに、我が道で切磋琢磨する市民であれば、住み難さ、住みやすさを凌駕するエネルギッシュな社会が誕生する・・・・と、私は信じる。

前にも述べたが、企業内留保が、国債購入の資源になり、高齢者の預貯金が、国債の購入資源になり、現在の「低率・消費税」の実態がある。恐らく、5%の中の、1%は、その事務処理に消えているのであろう。10%になれば、消費税の有効性もます。30%になれば、消費税らしい、消費税が実現するのである。つまり、貧乏人には、何の心配も要らない「消費税」が実現する。
フランスやイタリアを旅すると、街頭で、屋台に載せた果物や、野菜が安く買うことが、出来る。当地に留学した学生に聴くと・・・売れ残ったものは、殆ど「ただ」で、貧乏学生に配ってしまうのだそうである。勿論、「レジ」もない・・・つまり、消費税の対象外なのである。

街の中心に大店舗を構えた日本のスーパー・・・クルマがないと、買物にも行けない不便を、その青年は語っていた。また、屋台(マルシェ)は、寧ろ、街外れ、田舎街に多いので、生活の傍の「店」として重宝なのだと・・・・

マスコミ・メディアも、消費税の先進国の報道が、まだまだ足りない・・・・愚かな国民大衆に阿る記事ばかりを読ませる弊害・・・経験済みのはずなのだが、この国では、インテリ層の反省が少ないのも、そのエトスなのだろう。
今、財政破綻の寸前・・・つまりは、亡国の一歩手前・・・マスコミ・メディアが真面目になれば、まだ、復活の余裕はある。米だけ守る、江戸時代の経済に戻って、日本国が存続できるのか・・・国家を論ずる視点ではあるだろう。

もうひとつ・・・・今朝も「世論調査」の結果がTVに報道されていた・・・報道している当人達が恥ずかしくないか・・・電話調査だから・・・その調査が統計学的に正しいものであっても、固定電話が対象だろう。固定電話の受話器を手にするのは誰か・・・・恐らく、計算は正確でも、データの内容は、現実とはかけ離れたものだろう。
選挙の「出口調査」で、投票所に連れてきた「子ども」から、投票の内容を聴きだしている様なものである。こんな茶番にも似た報道・・・・メディアの堕落以外のなにものでもない。政治家が、その結果を信じない、信用しない・・・正しい判断だと言わざるを得ない。また、そのデータをベースに、首相の記者会見で質問している「取材記者」の馬鹿さ加減・・・恥とすべきだろう。
寧ろ、小さな町でもよい。あるいは集落でもよい。自分の足で、意見を聴き、調査を行い、そのデータで、議論する、報道する姿勢が欲しい・・・・その意味では、「ブロガー」が世界を、日本を動かす「力」になる・・・時代が待っているのであろう。確信したい!