野田総理・・・・恫喝の相手は「誰?」

増税法案の処理を誤ると、とんでもないことになる・・・」ことを覚悟せよ!・・・とは、言うも言ったり・・・小泉総理(元)の郵政改革を思わせるものがある。安部、福田、麻生の短命内閣も、この位の恫喝をやっておけば、もう少し仕事ができたのだろうな・・・最も、この時は、悪辣な、民主党参議院の「国賊的」議会運営だっから、打つ手がなかったのかも知れないが。民主党には、今、その反省は全くない。

二院制に、その捻じれた時の「方策」が全くないのも不思議ではあるが、発足当時の参議院には、「緑風会」と言う、良識の政党が存在し、可なりな力を持っていて、これが、継続して存在するでろうと言う、政党人の「油断」が、そのまま放置された結果だったのだと、私は理解する。
それでも、自民党は、野党の社会党にそれなりの配慮をして、議会運営を、そこそこにこなしてきたのである。土井衆議院議長や村山首相(社会党)の出現も、その様な状況から判断すると分かりやすい。現在の民主党の中にも、当時の社会党員としての、自民党の恩恵を受けている議員もいるはずである・・・。また、宮本委員長以後の共産党も、例外ではない。夫々の、選挙区に配慮した自民党のマナーが、今日までの議会運営を助けてきたのである。
時々、委員会室で暴れる、ハマコーの映像がTVに時折登場するが、これは、自民党内の造反分子へのハマコーの怒りであることが多い。決して、野党をないがしろにしない良識・・・それが、自民党一党独裁の印象を大衆に与えていたに過ぎない。
それだけに、自民党末期政権に対する、理不尽な、議会政治を破戒しかねない野党・民主党の行動が、今、民主党の苦悩を呼び込んでいると言っても過言ではないだろう。小沢一郎等は、恩師・田中角栄への自民党の「仕打ち?」への怨念もあって、自民党を消滅に追い込みたい一念に狂っているのである。それでも、「民主党の議員は、自民党と連立を組んで、勉強させてもらった方が良い・・・」との良識は持ち合せていた。しかし、それを拒否した、鳩山、菅の軍門に下ったのが、今日の、民主党・災厄の原因になっている・・・と、私は考える。

昨日の、野田総理の恫喝・・・自民党に向けたポーズを取っているが、全面的に、党内の反・野田へのものであろう・・・TVのコメンテーターも、この判断が多い。唯、経団連会長への呼びかけが軽率だった・・・との評はあるが。
しかし、野田総理の眼には、自民党政権末期の民主党の議会運営の「姿が映っているはずである。あるいは、各閣僚の意中にも、その反省があるのではないか・・・ならば、素直に謝って、次のステップへ踏み出す勇気を見せるのが、政治家の理性と言うものだろう・・・・まだまだ、この国の議会制民主主義は発展途上にあるのだから・・・・今、軍部独裁の「萌芽」が見えないのが不思議な位である。軍部(自衛隊)の良識で、やっとその体裁を保っている、この国の「議会制民主主義」・・・国民の自覚も大切な要件だろう。
その意味では、野田総理の恫喝の半分は、我々国民にも向けられていると、考えるべきだろう。