詐欺師・・・・正義の味方・・・・世間の味方・・・・

一億三千万円余りの「社債」詐欺・・・被害者は高齢者であるとか・・・我が購読の新聞の一面を飾っている。
記事を読みながら、同情の気持ちも湧かないし、困ったことだ・・・の気持ちも生れない。むしろ、「いい気味だ・・・」の感情の方が大きい・・・人道的であるとは思わないが・・・・今朝は、「非人非人」になって考えてみよう。「被・格差者」の僻んだ悪根性でもあるだろう。日頃の、「格差麗賛主義」の私に潜む「悪食的」感情だろう。

90歳の高齢者が、70歳の息子に、高額な・・・我々の想像外の・・・遺産を相続する。相続された高齢者は、殆ど消費しないままに・・・とは言え、株、債権などの動産は自動的に増える・・・次の高齢者・・・つまり、一人目の高齢者からは孫・・・に相続される。経済に寄与するはずの「財産」が、金融機関の金庫の中で、自然増をしながら、国家、国民の為には全く貢献もしなければ、産業活動に寄与しない・・・そして、政府は、この「お金」が在る限り、安心して「国債」を発行することが出来る。
そして、財政健全化の掛け声に乗って、「増税」は政策になる・・・増税しないと、国債が格下げになり、もし、外国で資金調達の必要性が生じた時は、「円」が暴落し、国家が破滅するのだと言う理由で・・・。

高齢者を「餌食」にした、「オレオレ詐欺」そして、今般の様な、社債詐欺、投資詐欺・・・金額が、我々貧乏人には想像もつかない高額なものである。小沢一郎の「4億円」には、個人としては及ばないまでも、数人分では遥かに凌ぐ・・・「詐欺」で、現金を手にした詐欺師、あるいは詐欺集団が、どの様に消費しているのか・・・・まさか、また社債国債を買っているとは思いたくないが・・・半分以上は、世間に流通しているのではないか・・・していると思いたい。

もし、世間の中に、この詐欺で奪取された「現金」が還流しているとすれば、この「詐欺」は、国家経済、国民の生活に、大いなる貢献をしていることにならないか・・・識者に問うて見たいものである。

鬼平犯科帳・・・殺人をしなければ、罪は、最高でも「遠島」程度・・・・つまり、盗賊の奪取する「金子(きんす)」が、江戸市民の生活を潤していると、鬼兵も、薄給の身で、身を危険に晒しているのだから、考えていたのではないだろう・・・ドラマを楽しんでいる。
個人が貯め込んで良いものは、殆ど「知識」だけである。技術でさえも、その継承を拒めば、それは犯罪に近い。その技術を育てたものは、当人の精進だけではない、それに対価を払って使った、利用した者でもある・・・全ての社会・世間での認識であろう。

詐欺師が、その戦果をどの様に世間に還流させたか・・・ブログにでも明らかにすれば、それは、「平成の石川五右衛門」でもあろう。この名誉を担う「詐欺師」は・・・・名前を明かすことは出来まい・・・。でも、その理念の一端を知りたいと、私は願う。