こんな話・・・「恐慌の歴史/浜 矩子」から・・・「ポヤイス国・国債」の話。

「ポヤイス王国」・・・この国、ニカラグア辺りにあった国だと言う。この国王が「国債」を発行、それにまんまと引っ掛かった人々の話である。英国の経済史学者・エドワード・チャンドラー著の「バブルの話;チューリップ恐慌からインターネット投機へ」にある話であると言う。時代は、1921年だと言う・・・

ティー(ロンドン)で、外国債の人気が高まっていることを知った、該国の国王は、利率6%の「ポヤイス国債」を発行した。発行は大成功を収め、発行価格を上回る水準に値上がりした。・・・相場師の操作もあったらしい・・・1823年、銀行幹部、宝石商、家具職人等、200人の移民が、ポヤイスの首都・セント・ジョセフに到着した。

そこには、土壁の小屋が幾つかあり、周囲は「沼地」で、敵意をもったインディアンに包囲されてた集落に過ぎなかった。
暑さと飢えに苦しめられ、何人もの移民が死んだ。イギリスに帰りついたのは、50人に過ぎなかった。
その頃、国王は、家族を連れて、国債発行で調達した資金を持ってフランスに逃げていた・・・歴史に残る、唯一の実話だと言う・・・。

何時の時代でも、「欲×馬鹿」の御仁は沢山いるらしい・・・そう言う私も、その潜在的資質はもっているのだろう。今日の読書の、最も為になる話ではあった。