仮設住宅に憩い・・・を!・・・・・考える「知恵者」はいないのか・・・・。

仮設住宅で、病死、自殺が相次いでいる様子・・・地方のmediaでは、多少なりとも報道されているのであろうが、全国newsでしか知り得ない地域では、TV、新聞が余程news不足でないかぎり、知ることは不可能であろう。また、知ったところで「何」になると言われれば、返す言葉はない。

その仮設住宅の様子をTVに観る度に、「寂しいだろうな・・・」との同情を禁じ得ない。「絆」と言う言葉も、殆ど「死語」に近い。散策する場所もない、買物に気を紛らわすことも出来ない。他人との対話が、しかも、限られた、非常に狭い範囲で、あるいは環境で、弾むものでもないだろう。況や、毎日、事件が起きるものでもない。可笑しな、愉快な話があるものでもない・・・「誰かと話せば・・・誰が死んだ、誰を失くした・・・と、哀しい話題ばかり・・・最初は避けていても、話の行きつく先は、其処しかない・・・」との高齢女性の呟きに全てが語れている。
おそらく、TVを付けても、災害とは無関係な都会の話題、馬鹿笑いに終始する脳無しタレントの馬鹿笑い、また、報道番組の無責任casterの、建前的な慰め・・・等々、観る気持ちにもならない物ばかりであろう。時々映像に登場する仮設住宅の中のTVが付いていることがない・・・高齢者・介護の病棟のTVに良く似ている・・・つまり、高齢者の楽しめる番組は皆無なのである。昼も夜も・・・サプリメントのCMに出て来る、峠の過ぎた芸能人の元気な姿が、仮設の高齢者の気持ちを奮い立たせるだろうか・・・否であろう。

何故、「カラオケ」を歌う場所がないのだろうか・・・あるいは、小さな映画館(室)がないのだろうか・・・・。
以前に、寝た切りのご主人に、有料のChannelを楽しんでもらっている・・・と、語る御婦人の話を聞かせて頂いたことがある。両親の介護が始まれば・・・と思って心に留めていたものだが、私の両親には無理だった・・・しかし、件の御婦人の話では、なんでも「時代劇」の好きな御主人で、無声映画時代の時代劇に、御満悦だったということだった。また、同じ映画を何度も繰り返して観ることもあったらしい。時々は、レンタル・ビデオ(当時は)を借りてくることもあったらしい・・・仮設の高齢者も、私と同年代・・・時代劇、戦争映画、あるいは、太平洋戦争のドキュメント・・・あるいは、美空ひばりの懐かしい映像、演歌の数々・・・あるいは、「小畑 実」等も懐かしいかもしれない。灰田勝彦に、御自分の若き日を写すこともあるかもしれない・・・一杯の酒も健康に飲めるというものだろう。

色々な行政上の制約もあるのかも知れないし、興業上の制約もあるのかも知れない・・・しかし、克服できないものでもないだろう・・・カラオケ、映画の特例区設定の方法もあるのかも知れない。
あるいは、ビデオ再生機が贅沢品として禁止されているのだろうか・・・そんな非人間的な制約は、一刻も早く撤廃すべきだろう。
Mediaも、今何が必要なのか・・・高齢者に寄り添った報道を心がけるべきだし・・・何が必要なのか・・・虚しい言葉を語るのではなく・・・彼等の人生に故に、今日ある姿に応じた必要を政治に経済に訴えるべきだろう。
私だったら、小さな図書室も欲しいと思う・・・漫画もあって良い・・・のらくろサザエさん・・・劇画である必要はない・・・ゲゲの鬼太郎・・・星飛雄馬でも良い・・・

考える「知恵者」はいないのか・・・・。