天皇の言葉(慰霊祭)に寄せて・・・・

天皇陛下のお言葉・・・「被災者に心を寄せて、(生活)環境が改善されるよう・・・に願う」と言う天皇陛下の、慰霊の日のお言葉・・・直接に「瓦礫」と言う言葉はお使いにならなかったが、国民の負担として、撤去を急いであげなさい・・・とのお言葉に私は聞いた。あるいは、国民に向けての「お叱り」かもしれないとも思う。政府も文書で、全国の首長に、協力を呼び掛けると言うnews・・・少々遅きに過ぎるとの感があるが、野田総理も、日本人の一人として、国民に期待する所があったのだろう・・・被災直後の、日本人に対する世界の評価を、この瓦礫の山が崩壊させている・・・外交に(+)になる筈がない・・・との思いもあるだろう。外交とは、得てして、当該国家間の、心理的、心情的な相互評価に掛かるものだからである。
「もう一度、被災直後の日本人に還ろうではないか・・・もう一度、「日本人」を見せようではないか・・・」との呼び掛けは、時を得たものだと私は思う。あるいは、野田・谷垣秘密会談で話題になったのかも知れない・・・私の想像である。

一方、17自治体首長が、「瓦礫処理」のprojectを組んだ・・・広がりはこれからだろう。ワイドショーでは、潜在的・賛成の自治体は多いのだと、commentatorの声が多い。つまり、自治体の首長として、mediaが「反対」の声だけを伝えるので、「賛成」が潜在的なものに変じてしまって、あからさまに「反対」とは言えず、さりとて、「反対」を押し切って「実行」という手法も取れず・・・議会制政治体制の中で・・・苦慮する所が多いのだと・・・先日のフジTVの番組の中で、神奈川県知事が語っていた。
「正しいことはゴリ押ししろ・・・」との声もあるが、それは許されないだろう。ともすると、「悪貨が良貨を駆逐する・・・」・・・民主主義の陥穽ではあるのだが、populism政治の最大の犯罪である。Populismの手法で政権を奪取した民主党であるが故に、mediaに現れる「反対」と、潜在的に力を得つつある「賛成」と・・・双方が、冷静さを失う事態は避けなければなるまい。

私の購読する地方新聞でも、さすがに今朝の社説には、「瓦礫」を論じている。大衆迎合で誕生した政権に、新聞・TVが大衆的に迎合する・・・非常に危険な事態が、あるいは生まれつつあるのかもしれない。せめて、「反対」の声が広がりを見せないことに、私は、多少の安堵を思う一人だが、潜在しながら、実は、社会を支えている「庶民;良識」に、大衆の一人でもが覚醒してくれることを願うばかり・・・そう、私も、自身は「庶民」であると思っているのだから・・・「庶民」であるべき、今日も「瓦礫」を考えたい、「原発」を考えたい・・・。
何よりも、昨日の慰霊祭の天皇のお言葉を胸に刻んで、今日も「庶民」足るべく、生きていたいと思うだけである。