更新されない電気設備の怖さ・・・

私は、電気技術者ではないことを、まずお断りしておく。しかし、現場監督の約10年間で、電気設備関係の故障には常に恐怖を感じたものである。今朝の、福島原発の事故が、「電気設備」の整備不良に在ったのではないか・・・と言う、一面記事に、「さもありなん!」と、唸った。
使えなかった「bent」、そして、緊急電源設備の脆弱さだけではないのかな・・・newsの中に知り得た知識だけからも、海岸線に位置しながら、風にも波にも脆弱な様子が伺えたし、また、非常に平凡なsystemに、私の眼には映ったからである・・・勿論、素人の観察である。
「機械・構造物」の異常は、割合容易に発見できるし、その不具合や不整合の出来は、割合発見・感知が容易である。勿論、精密な密閉状態のものは別である・・・とは言え、一般には異常な振動や騒音を発することが多い。
しかし、断線を未然に防ぐことは容易ではない。Craneが、その作業中にmotorの動きを止める。進むもならず、引く事も叶わない・・・地上には重要な機械群・・・こんな恐ろしい目に何度遭遇したことか。そして、電気関係の故障・不具合は、電気だけで解決できないcaseが多い・・・と、私は感じていた。日頃、操業者、運転者に注文が多いのも電気技術者である。しかし、一旦故障の原因が電気にあると判明した途端に、彼等は寡黙になり、復旧へのideaは出てこない。「継電器」の不具合と分かっていても、彼等に責任感はない・・・機械なら、誰が、何時、何(部品、部分)の、どんな不具合を見逃したか・・・故障の状態で判明する。勿論、復旧の方法も手段も・・・・。
そして、何故故に、その状態が生じたのか・・・故障になったのか・・・は、容易に判断かのうなのである。が、電気では、故障部位が分かっても、その理由は判明しないことが多く、多くが、運転者の未熟さや、手順の誤りや、点検の時の、僅かな温度の異常・・・素人には観察が困難な程度の・・・にあって、電気技術者が、我が「非」を認めることは少ない。
また、機械的な設備は、的的なmaintenanceが、予備品と一時的にであれ交換されて、慎重に行われるのが普通であるが、電気関係は、まずsystemが稼働していれば、まず・異常なしと判断されるcaseが多い。勿論、maintenance後の再稼働が機械部分は、慎重に、slowな所から行われるが、電気は、最初から、fullの状態を要求される・・・酷な条件もある。
しかし、その点検頻度や、点検のmannerに、電気と言う特殊性に根差した「傲慢」さを、私は感じていたものだった。
今回大震災・大津波・・・送電鉄塔が倒壊して断線、非常電源装置の冠水・・・等々、しかし、出電気の大敵が、「水」で在る事には、殆ど配慮がなされていなかったことは、事故後の様子から、素人の目にも明らかだった。
機械にも、近代化に伴う隘路はある・・・つまり、見え難くなっている・・・しかし、振動、騒音という「因子」は、まだまだ有用である。「電気」とは、ある意味、その発祥の時点で、人智を超える「文明」であるとも言えるだろう。
今回、原発・安全の見直しに、電気の要因がどの程度含まれているのか・・・今からでも遅くはない・・・慎重に、もう一度、「電気」の特異性に配慮した慎重な見直しを求めたい・・・それが、改善と言うものであり、文明に背を向けない唯一の、人類の武器なのだから・・・・。