禁酒市長の思惑外れ・・・

この数日、お昼のワイドショーで、高島福岡市長の評価がおもわしくない。市長が、今回の「禁酒令」の必要性を強調すればするほど、彼の身体が、宙に浮きあがって見える。そもそも、庶民の日常に政治が手を突っ込んで成功することはない。庶民に不自由感を与えない、窮屈な思いを出来るだけ排除する・・・これは政治の常道であろう。何故なら、「不自由感」とは、個人差が大きく、また敏感性で個人の差が大きい故に、庶民を動揺させ、時に反感を招き、政治的抑圧感を深めるものだからである。理想は、庶民・庶民に、規制を全く感じさせないで、環境の中に、その装置を巧みに組み込み、庶民・市民の自由感の中で、政治を行うことなのである・・・殆ど不可能だが・・・。

庶民・市民が、日々の中に不自由感を感じる事が多くなれば、必ずpopulismが台頭する。そのpopulismが、不自由を加速する事に庶民が気付いた時、「既に、時遅し・・・」なのだが、ガス室に送られても、ガスが噴き出す瞬間まで気がつかないものでもあると言う。今、大阪で、そのpopulismが懸念され始めている。民主党のmanifestのpopulismに同調した我々・・・私は、最初から眉つばをこのブログでも論じていたと確信するが・・・である。福岡市の市民は、高島市長の「禁酒令」を、民主党manifestの二番煎じと受け止めているのではないか。また、一時期、禁酒を強要して、そんなものが、実効的であろうはずがない。そんなものに効果があるのなら、「禁煙」等は・・・簡単に実行でき、街も綺麗になっているし、喫煙室などは必要ないであろう。家の外では「禁煙」・・・の禁止令が守れるか・・・「家庭内禁煙」を、喫煙者(父親)に言い渡している家庭は沢山あるであろう・・・それは、家庭外では、喫煙者が保護されている安心があって、効果を発揮しているのである。
今回の「禁酒令」も、家庭内禁煙に倣った禁酒令だったら、或いは成功したか知れない・・・クルマで、alcohol呼気の検出器の搭載を義務付ける必要はあったであろうが、これなら、一般企業に普及させることも可能であろう。そして、これを搭載しないクルマの、企業内駐車場への駐車を禁止する・・・あるいは、一般の有料駐車場でも、「駐車禁止」が実行できるのではないか・・・知恵とお金を使った「政治」であるべきだと、私は思うのだが・・・。

また、communicationを阻害して、政治も経済も動くものではない。その意味では、高島市政は、鬱病自閉症に陥っているのではないか・・・飲酒運転、あるいは暴力行為・・・これらに対する「厳罰主義」が徹底できない・・・新たな法整備も含めて・・・隘路に悩んだ果ての処置ではあろうが、それでは、「本―末」が転倒している。寧ろ、採用時に、身体的alcohol拒否体質を持って、採用基準とする以外に方法はないであろうが、「酒が飲める・・・」事が、大人として認められる世相の中では、殆ど難しい。嗜癖、趣味、習慣・・・等に閉じ蓋は難しい。高島市長の挑戦は、この列島のethosとの闘いであり、文化との闘争であり、伝統との争いなのである。殆ど成功の目途はない・・・恨みは買うだろうが・・・。

そこで、私の提案・・・・・
大小の各駐車場(公営、民営を余さず)の「出口」での呼気検査である。自動でも良いが、出来るだけ監視人の検査が望ましい。呼気にalcoholが検出されれば、出口のgateは上がらない・・・勿論、gateのない駐車場は、検査人の配置を義務付ける・・・これに要する費用は、駐車料金に上乗せ・・・当然である。反対は多いだろう・・・しかし、これだと、退庁後の飲食を禁止するのではないから、街から賑わいを奪うことも少ないだろう。そして、費用は、駐車する側が負担するのだから、駐車場が負担することはない・・・負担が嫌なら、駐車場を早めに閉鎖してしまえば良い・・・クルマがなければ、飲酒運転もない。タクシーの運転手への暴力は防ぎ得ないが・・・。
あるいは、駐車場全体で、負担を分け合うことも考えられる・・・あるいは、行政の補助も考えられるが、税金からの拠出は許されない・・・市役所・庁員の負担とすべきであろう。飲酒運転は、時に同乗車も共犯だから、特に奇異なものではないだろう。
少し譲って、10台以下の駐車場は努力義務とする・・・なら、22時以降は駐車場を厳重に閉鎖、そして、取り締まりの警察官、あるいは、補助警察官を常駐させて監視する・・・等も考えて良いのではないか・・・。つまり、禁酒よりも、飲酒者が、クルマに乗っても、ハンドルを握っても、駐車場から出られなければ良いのである。勿論、路上駐車は、如何なる道路であろうとも厳重に取り締まる。発車は、呼気検査の完了が条件であり・・・路上駐車のクルマの牽引・撤去を即座に行うなら、そのcostは軽減できるだろう。
知恵とお金を使う・・・・勿論、公費の出費は、極力抑えて・・・もし出費が避けられないなら、違法の罰金を数倍にして、それをcostに当てる・・。後は、違反者の懲役刑だけである。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・如何!・・・・・・・・・・・