浜矩子の<「通貨」は、これからどうなる・・・>からホラーシナリオを考える

国が債務不履行の危機に陥ると、IMFの管理下に入るのが一般的・・・これは「箸」の上げ下ろしまさをあれこれ云われる不自由を覚悟しなければならない。そして、その影響は、弱者に対して真先に影響が及ぶことが多い・・・とも、覚悟すべきであろう;浜。
外食はしない。国内外の旅行はしない。酒、煙草とは無縁。ゴルフ・賭けごととも無縁。せいぜい、月に数冊の新刊書を読むだけ・・・まぁ、年金が減れば(新刊が買えなくなれば)、本棚の本を再読すれば、それで十分。そんな私に、債務不履行の影響は関係ない・・・そうでもないのか?・・浜教授の挙げる問題とは・・・・
①失業手当や生活保護費等の補助金のカット。前記の様な私の生活には無縁だと思うのだが、案外と気付かない所で、その恩恵に預かっているのかもしれない。まあぁ多少の影響があるとしても、お国や政府を批難しようとは思わない。さしずめ、「敬老の日」の祝い金など即刻廃ししてもらいたいものである。
②医療費補助のカット・・・。全廃になれば相当なダメージ。残りの寿命切り詰めて、お国に奉仕する覚悟。しかし、「長生き」への卑しい願望も、何処かに潜むだろうが、強がりでも、潔く、この世を去る心算・・・。ただ、終末に、不幸にして襲われるかもしれない絶え間ない激痛の緩和は、延命打ち切りを含めて配慮があれば十分である。
③公務員の削除・・・。これは「市民」としての、己の自立があれば「事」とするに値しない。フランスでは、在留の諸条件の手続きの役所の窓口で、フランス語の出来ない若者は、つっけんどんに追い返されるそうである。我がliteracyの獲得・・・それも、市民としての覚悟であろう。
④統制・配給・・・・・。先の戦時中の様な、利権的世話役・顔役の暗躍は許されないだろう。もし、この事態が惹起すれば「12歳」と、マッカサーに揶揄された日本人の成長の鈍化を認めざるを得ない事態だろう。30歳か、50歳か・・・あるいは、3歳か、5歳に退化しているか!
⑤預貯金封鎖・・・。父や母の姿を記憶に留める私達世代には、「闇」を含めて、人間の知恵が確かめられるところだろう。人間の「要領の良さ・狡さ・・・」が、貴重な財産になる。それを、指を加えて眺めていては「餓死」するのが落ち・・・「家族」の力が試される。ヤクザが跋扈し、暴力が跋扈するのは必至・・・それを認めての「知恵」である。そこに、「少年;9〜12歳」の力が、その威力を見せるだろう。満蒙、北朝鮮北部からの引揚者の命運を左右したのは、この年代の少年の存在だったことは、角田房子著の「墓標なき八万の死者」に詳しい・・・そして、北朝鮮北部からの引揚者も同様だった。
[番外]・・・タケノコ生活・・・ソ連崩壊後のロシアの一時期の光景を想起すれば判りやすいのではないか。知恵の有無が、格差を広げ、“力無きもの”が消えざるを得ない・・・inflation経済下で、弱者が生きるのは可能である。しかし、デフレ下で弱者が生き残るのは困難である。強者に、強者であるが故の羨望の眼を送り、我が身の貧しさを他人の所為にして、「恨み」の中に埋没する弱者に、生きる道はないと、心得るべきであろう。