日中戦わば・・・・どっちが勝つか・・・!

新聞の片隅の小さな記事・・・中国人の友人同士が、「日中闘わば・・・どちらが勝つか?」で大論争・・・それが、口論になり、果ては殴り合いになり、相手を死亡させた・・・と、言うもの。
事件は、9月中旬というから、demo騒ぎたけなわの頃・・・北京市内のバーでの出来事。数人の仲間が集まっていて、どんな経緯で話が其処に至ったのかの詳報はない。「日本が勝つ・・・と論じたのが一人だったのか、複数人いたのかも不明・・・事実は、「中国が勝つ」と主張した男が、「日本が勝つ」と主張した男の「腹」をビール瓶で刺し(ビール瓶を割って凶器にしたのだろう)、死亡させたもの・・・刺した男は、闘争して野草を食べて飢えをしのぎ、半年間を山中でに潜伏、その後に警察に自首したと、記事は伝えている。
私は、中国人同志・仲間とひと括りにしているが、数年間、中国人技術者と付き合った僅かな経験から考えるに、僅かな「民族的感情」が混入しているのではないかと疑うのだが、それは「脇」において、付和雷同して、「日本が負ける!」と言えば、場は盛り上がらないかも知れないが、命を失うことはなかった・・・日常が、そんな社会だから、「偽・正義感」に溢れた男性には、「中国が負ける・・・」等の発言・考えは許されないのだろう。「日本が勝つ・・・」と主張した男性も、場を盛り上げる為に、敢て、そう主張したのではなかったか・・・反・右顧左眄的と言えば分かりやすいか・・・。
カウンターに並んで、右に「右翼」、左に「左翼」を置いて、右に向って「左翼的主張」で論戦を張り、左に向って「右翼的主張」で論戦を張る・・・私の言う「反・右顧左眄」なのだが・・・こんな雰囲気で酒を飲んでいると、一升瓶が数本は空になり、夜が明ける・・・。
この中国人青年達も、日頃は、そんな雰囲気を楽しんでいたのではないかと、私は察するが、themeが、余りにも生々しかった・・・あるいは、「中国勝利」を主張した青年が、その主張する自らに恥じて熱くなったのではないだろうか・・・自分が、不利な命題を抱え、相手への反論に窮すると、時に嵌り込むdebateの怖さである・・・ruleなきdebateの怖さと言っておこう。

亡くなった青年には気の毒だが、この記事を読ませて貰う私には、中国青年の健全さを称賛したい。政権に媚を売る青年ではない「中国青年」・・・一抹の明るさを、そこに私は観る。
日本で、こんな論争をしている若者、青年は存在するのだろうか・・・30歳若ければ、私の周りには、賑やかな夜が更ける楽しみがあったはず・・・歳を重ねる悲哀を、こんな時に感じる私が悲しい・・・高齢者でも、これくらいの元気と気位の高さを持てる筈だと思うから・・・。