先物買いか・・・安部晋三・・・・国債は踏み倒せ!

建設国債を全部日銀に引き受けさせて、世間に「お金」を大量に流通させる・・・如是我聞。
私の聞いた(理解した言葉として)ままだと、危ないな・・・禁じ手であることは言うまでもない。つまり、戦時中の「戦時国債」と同じなのかな・・・父が健在なら、その体験談を聴く事も可能だったが、それも叶わない。しかし、銀行(日銀)に、一万円札を無尽蔵に印刷しろ・・・と、言っているにも等しいものに、私の耳には響いたから・・・。しかし、不況脱却の為とは言え、政治家なら、この禁じ手の危なさを知らないわけはないだろう・・・民主党ではないのだから・・・と、思ってもいた。

やはり「市場」を軽由するらしいことに、一先ずの安堵をしながら、経済の本質が、貨幣の流通と消費にあることを思えば、将来の「夢」を、懐の現金で得ることの不可能性について、庶民に理解させるのも、難儀な話だな・・・と、宰相になった安部晋三の姿を髣髴としながら、思った。野田総理は辛らつな批判をしている様だが、心は既に野党だから、この発言も致し方ないだろう。禁じ手に如何なる効用があるにしても、そのまま禁じ手を許しては、それは「暴走」に繋がる。将来の有効需要に繋がる「禁じ手」となるべく、野田代表の手綱が、安部宰相(仮)の勇断を効果あるものとすることが出来れば、これ以上のものはない。そう易々とは進捗しないだろうが・・・。

そもそも、今回の、長引く不況は、日銀総裁人事に遡るはずである。かつて、バブルのバルブを閉めるタイミングを、当時の三重野・日銀総裁が間違った・・遅れた・・・為に、とんでもない混乱を招いた。今日の状況に関係なしとはしなだろう。そして、自民党末期の、日銀人事に、執拗に反対を繰り返し、能力よりも政局を重視して選ばれた「日銀総裁」である。決断が遅い、緩い・・・しかるべくしてしかるべき結果ではある。我々は、大事なchanceに、愚かな日銀総裁を持つ事になったのかもしれない・・・そうであるならば、それは不幸であるかもしれない・・・反面で、危険を冒すことを避け得たのかも知れない・・・その答えはない。

常に新しい「物」・・・systemを含めて・・・が、誕生し、その価値で経済が動かない限り、経済は、好調・・・新しいものへの興味・・・から、不況・・・鮮度の低下による・・・が生じる。経済の鉄則である。「国債」とは、そもそも、無駄な投資で景気を活性化するための方便であると理解すべきで、一時的な景気を、一日も早く、暫・成長の状態に修正して、僅かな変動を、微調整で継続させるのが、政治の力なのである。ピラミッドも、隋の煬帝の大運河も、はたまた、万里の長城奈良の大仏も、支配者の経済(不況)対策であったと理解すべきなのである。勿論、無知な人民は、一時的な好景気が永続すると思うから、その後に訪れる不況に我慢がならず、世間を不安定にする・・・そして、自ら苦しむ・・・それが歴史の教えるところであり、そのprocessは現代においても、基本的には変わらない。アメリカのTVAも例外ではない・・・但し、これは、続いて発生した戦争が、その後に続く筈の「マイナス」を隠してしまった幸運があって、その成功が、異常に評価されただけである・・・と、私の理解である。

しかし、この安部晋三の発言が、この数日間の「円安・株高」を生んでいるのだと、economistの発言がある。多少眉つばには思うのだが、economistの目には、他には原因が見えないらしい。年金の引き下げ・・・年金が多すぎると言う批判もあるが、確かに、現在の年金受給者は、「物価高」の環境で、それなりの人生を楽しみ、ある意味ではinflationの楽しみ方をしっている。私も、その一人である。しかし、デフレで、生活が良くなった事例はないのではないか・・・生活の質を上げようと思えば、それは、そのままinflationのはずである・・・ならば「物価高騰」、つまりinflationのことである。そして、獲得した財・・・何であれ・・・相対的に「安く」手に入れたことになるのだろう。

未来は見えないものである。しかし、見なければ・・・夢であろうと、夢で終わろうと・・・生きてはいけない。そこには、現在よりも、昨日よりも価値の高いものを望むのではないか・・・つまり、それがinflationなのである。それを「先物買い」するのが、国債であろう。累積赤字・・・国債残高・・・に怯える必要はない。1,500兆円の預貯金を紙くずにすると考えれば、何の苦痛もないはずである。だから、者金は身内・・・国民・・・からしなければならないのである。他人から返済を請求されるような者金は厳に慎むべきである。しかし、国民からの者金・国債は、とどのつまりは、棒引きで処理かのうなのである。現実に、「戦時国債」は、そうなったのではないか。
父の国債は、朝鮮銀行の発行したものだった・・・国が無くなったのだから、「紙屑だ!」と、父には恨みの一言もなかった。現日本の国債・債権が問題になるなら、現・日本を潰して、新たに「日本・B」を建国すればよい・・・ただ、それだけのことだろう。くよくよするなよ・・・!と、少々乱暴に、そう思う。