第二次・安部政権発足・・・

第二次・安部政権の発足・・・存外に評判が良い・・・評論家諸子のcommentを総合的に、私なりに理解してのことだが・・・少なくとも、speed感はある。また、鳩山政権、菅政権発足当時の、官僚批判や、旧来の自民党政権への悪口にも似た批判が、「一刀両断」には断罪されても、売れない文学者が、売れる同僚に浴びせる嫌みの様な批判はない。「事実」だけを指摘して、民主党政権の無様さを批判しても、観念的な批判の無いのが、心地良い。

予算の拡大で、国債残高の額は拡大するだろう・・・しかし、全部を“0”にしなければならないものでもない。水かさの増した川の堤防を嵩上げする様なものである。私の住む団地も、団地造成当時は、無舗装だった為に、道が荒れると、行政が「埋めて」くれていた・・・数十年の間に、数メートルも高くなってしまったが、家を改築する方は、ご自分で、敷地の嵩上げをして、殆どが、舗装された道と面一になっている。ところどころに、「何故、こんなに高低差が・・・」と、訪問者が驚く場所もあるし、空き家になって久しい「家」は、谷間の一軒家の状態・・・説明してあげるのが楽しい。この団地の、語られない歴史なのである。

その嵩上げの高さは、そのまま、現在の「国債残高」なのだろうと、私は考えているが、私と同じ世代で、その歴史を知っていても、理解する人は少ない。つまり、生活者の目線、歴史の視点・視線の不足なのである。「見るべきものはみつ・・・・」と、錨を担いで「海」に飛び込む覚悟があれば、見える歴史なのだが・・・。嵩上げされた道路が崩壊しかぎり、その嵩上げを批難するに値しない。今日の道路の安全・便利を確保する為の投資であったのだ・・・と。

エジプトは、戦勝の度にpyramidを作り続けた・・・一節には、ナイルの増水を知る「目安」にも
なるものだったと言うが、私は、戦争奴隷を生かして置く、そして、活かす、政治の知恵だった・・・と、言う説に納得する。

700兆とも、1,000兆とも言われる「国債残高」だが、「埋め立てた」造成地の上に住んでいると考えれば、それほど苦慮することはないだろう。日本各地の、海浜に近い干拓地、それを更に埋め立てた、工業地帯・・・全て、その下に、戻すことのできない、先祖の土地が、家が、畑が、田圃が、埋まっているのである。景気を維持するとは、inflationを続けるということである。ならば、何処かで、denominationの必要性が生れるだろう・・・50年先か、100年先か・・・その時に、国債も処置されるのであり、今、心配して、耐えられない「貧しさ」に耐える必要はない・・・ただ、生れたinfrastructureを利用した「対価」はきちんと払う・・・例えば「高速道路」・・・そして、infrastructureの拡大、更新を容易にする・・・その覚悟は必要だろう。高速料金を「只・無料」にする、そんな阿呆な政策が喜ばれる様な国民性、大衆性・・・にも、メスは入れられるべきであろうが・・・それは、「覚悟」である。