「カワイイ・市政」とは何ぞや・・・・

国会議員までもが、過剰に「カワイさ・・・・」を強調する世の中だから、私の様な感性が歓迎されるはずもないのだが、行政が、「カワイイ」に踊らされているとあっては、黙っている分けにはいかない。

福岡市が新設した仮想行政区・・・如何わしさがぷんぷん・・・を「カワイイ区」と称する。これに、「男女共同参画審議会」が咬みついたと言う今朝の記事・・・私は、この「男女共同参画」というフレーズにすら不信を抱く一人なのだが、今は、それは論じない。

この「カワイイ区」の区長に、AKB48のメンバーが任命されていると言うから、その辺りのやっかみもあるのではと、一先ずは疑うが、私は、健全な異論であると判断したい。
福岡市の市長・・・高島宗一郎・・・やたらとパフォーマンスが目立つ。売れない埋立地に子供病院を移す・・・これは実現しそうだが・・・と、大騒動。私は、病弱の子供を、市内から追放して市の行政効率を上げる手段に過ぎないと思っているが、当事者ではないので、多くは主張しない。大きな地震で、千葉県浦安の様な事態になって、子供が孤立する恐れもある筈である。九大キャンパスの移転なので、寂しくなった地域の振興を目指したものだろう。
また、博多の「屋台」の存続問題で、評論家・鳥越俊介氏を座長に、存続に向けた検討会を発足。一先ず存続は決まったようだが、屋台の利用者が、その趣旨を理解した分けではない。問題は、屋台の側にあるのではなく、ここに群がる「呑み助」のマナーなのである。屋台が無くなって、博多がなくなるものでもない・・・と、私は冷ややかなのだが・・・時々、博多を訪れて、日暮れ時に、この屋台の傍を通る時は、時に、恐怖を覚えることがある。博多っ子は、余り寄りついていないのではないか・・・とは、私の観察である。

「カワイイ区」・・・その新設の意図は何か。江戸の「吉原」を、現代風に再現しようとしているのだろうか・・・尻が丸見えになる様なファッションで、人気を集める。かつては、「ノーパンツ」喫茶店が、大阪を中心に広がった・・・現在も残っているのだろう。最近は、「添い寝」部屋風の風俗店が増えているとか・・・もっとも、売春、買春の風ありと摘発の対象になってはいるが・・・。

嘗ての「赤線」は、決して街の中心ではなかったし、公認はされていても、陰の存在だった。其処へ、大手を振って通うことは憚られた・・・昭和32年に廃止になったので、私は、其処に通う機会を与えられなかったが、先輩に連れられて見学はしたことがある。誇り高き女性・・・着飾った・・・が、若造を見下す様に鎮座していた・・・此処で歓迎される様な大人になれよ・・・とは、先輩の言葉だった。

尻を巻くって、安っぽい愛嬌をふりまく「カワイイ・・・」に、女性として誇りを感じるのは無いものねだりではあるだろう。そして、その安物に、うつつを抜かす男どもに、矜持はないだろう。大奥、吉原・・・其処には、女性の恐ろしさを集大成した「苦界」としての矜持があった。自らを安売りする「カワイイ」の思想・・・知事の品性が、まず疑われるべきだろう。あるいは、単身赴任都市としての堕落の兆候か・・・マスコミ出身のこの県知事・・・その愚劣さを市政に取り込んで得意気なのが滑稽ではある。