BSフジTV・コンパスが放送終了・・・・

土曜日を楽しみにしていた、BSフジTVの「コンパス」が、一昨日の放送で打ち切りになった。残念至極。私は、ツイッターもSNSもやらないが、ゲストがちゃらちゃら勝手な事を云うプログラムとは違った、色々な識者の意見に、リアルタイムに接することが出来るし、一般の視聴者の「呟き」も、リアルに目に聞く事ができて楽しい番組だった。勿論、全てが紹介されているものではないが、同じ局の「プライムニュース」の様に、申し訳の様に、数通の「意見」を読むのとは違って、討論会の様な現実感があって、楽しかった。

また、リアルでのアンケート調査・・・課題についてのアンケート結果が、そのままに表示される・・・フィルターが掛かって居ないのが嬉しい。
プライムニュースは、司会者が質問して、ゲストがそれに答える形だから、どうしても、討論があったとしてもバイアスが掛かってしまうし、もう少し・・・と、問題の追及に興味が生れた途端に、脇のゲストや、あるいはアシスタントに邪魔されて、未消化に終わる・・・もどかしいものでもあるし、何を隠しているのだろう・・・と、勘ぐって視聴しなければならない。また、ゲストが、一人あるいは二人のケースが多いが、例え本音を喋っていても、掘り下げた議論が少ない。

比べて、コンパスでは、十人以上の識者のアクセスがあるので、問題提起も多様なら、それを論じる視点も多様であり、時に、一人に集中して、纏まった発言を聞く事も出来る。そして、アンケートも、それらの議論を通じて行われるので、新聞・マスコミとは、一線を画す結果で面白い。TBSの長寿番組、関口宏サンデーモーニングの様に、寺島実朗実という、最高の論者をゲストに迎えながら、関口宏の、意味のない心配顔で、興を殺がれ、写真家やサッカー解説者の安っぽい評論を聞かされる・・・そこらの井戸端会議の様に・・・例えば、「原発=危険」、「TPP=日本農業の消滅」の様な、結論有りきの発言しかない。出演料を貰っているから言えないのか、言いたい事を我慢しているから、迎合しているのか・・・もっと、「文明論」的に論じてこそ、面白いのに・・・と。残念である。

張本さんのスポーツコーナーが人気なのも、張本さんの主張を、張本さんが、強く語るから人気があるのである。私も、このコーナーが終わったらスイッチを切ることにしている。
発言とは、論じるとは、その人格が主張するものでなくてはならない・・・私の心情だが、識者には、識者としての哲学があり、理念がある筈・・・私達は、それが知りたいのであり、自らが論じる根拠にしたいのである。はすっぱな女の子が、街頭のマイクに語る、とても「脳」の中から発せられたとは思えない様な発言にチャンネルを合わせるつもりはない。

最期のコンパスでも・・・ウエブ発言は、裏を返せば・・・「馬鹿検知」にもなる・・・との発言があった。私の、このブログも多分にその傾向だが・・・幾多の発言を同時に聞く事で、己の発想が多様になり、発言者の発言を多様に評価することができて、その中に「馬鹿」を発見する楽しみもあるだろう。
最初から、バイアスを掛けて取材し、バイアスを掛けて記事にし、バイアスを掛けて紙面を作る・・・もう新聞の時代ではないのかな・・・もし新聞が生き残りを掛けるなら、まず「三面記事」を全て配して、紙面上に多彩な討論を読むことが出来る様な「紙面」・・・これしかないだろう。

***コンパスの放送終了も、朝日、毎日、読売等の大新聞の圧力か?・・・と、疑っている***